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現在相場考察

もやは600万円台後半、デイトナ116509黒文字盤

2022年1月28日更新
ロレックスのデイトナ116509について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年6月の安値と2022年1月の安値を比較し現在相場を考察。この7ヶ月での変動は198万円の値上がりだった。

デイトナ 黒文字盤 116509についての考察(2022年1月)

2020年夏頃まで、K18の腕時計は、“定価の割には中古相場が安価”といった傾向があったといえます。

もちろん、そういった時期おいて、K18モデルが値動きしていなかったわけではありませんが、当時の大人気SSモデルのように、“中古相場がかつての定価超え”といった事例はそこまで多くなかったのです。

さらにその際、K18の中でもWGの人気が乏しく、2020年夏前の時期において、多くのWGモデルは、お得な状況となっていました。

特に、このデイトナ116509黒文字盤はそういった傾向だったといえ、一時は16520、すなわちSSデイトナとの相場差が20万円程度となっていたこともあったぐらいです。

ちなみに、この116509黒文字盤は、2004年にデイトナ初のWGブレスレットモデルとして登場。その当時のキャラクターは、フラッグシップモデルといったところで、黒文字盤でも、SSとは異なるデザインが与えられていることからも、“特別なモデル”といった感覚でした。

ですから、2004年時点で116509は、今の116506のようなポジションだったといえます。それが、2020年夏前ぐらいまでにおいては、安価なK18デイトナといったポジションに変わっていたわけです。

しかしながら、2020年夏頃からK18モデルの上昇トレンドが始まると、この116509も一気に上昇。当時の116509最安値は、まさにこの黒文字盤だったわけですが、それでも、350万円台といった状況に変化していました。

それまで116509黒文字盤は、高くても200万円台後半といったところだったわけですから、2020年夏を境目に、ガバっと上昇するようになったわけです。

その後も116509は上昇傾向が続き、2021年5月には、ついに400万円というステージを突破。また、2021年6月には480万円台となっていました。

そして今、再び116509黒文字盤は、目立った上昇といった状況になっているのですが、現在の様子は、「かなり凄い値上がり」といえます。

ではどうなっているのかというと、現在ボトム価格は、なんと約679万円。もやは600万円台後半といった価格帯にまで達しているのです。

ロレックス デイトナ 116509¥4,748,000〜¥12,689,600(2025年4月9日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年6月
の安値
2022年1月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
116509
中古 0年
7ヶ月
¥4,818,000 ¥6,798,000 1,980,000 141.10%

なお、この116509、2020年夏頃から変動するようになったものの、2021年6月に480万円台となってからは、それほど派手な値動きは見られなかったといえます。

それが今、数ヶ月ぶりに「ガバっと上昇」という値動きをしている様子であるわけです。

現在水準は、2021年6月との比較で198万円もの値上がり状態ですが、これは116509黒文字盤としては、過去最大の値動きといえるかと思います。

ここ最近、様々なモデルの派手な変動をお伝えしていますが、2022年1月は、今後も「凄い時期」として語り継がれるぐらい、多くの腕時計が値動きしています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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