みなさん、こんばんは。
今回の【パテックフィリップ】論は、新作発表時に軽く触れた『カラトラバ』「Ref.6119R-001」18KRGについてお話ししていきたいと思います。
実は、前回入荷時にも書こうと思っていたのですが、直ぐに販売に至ってしまったため書けませんでした。今回はしっかりと書き下ろしましたので、是非とも最後までお楽しみください。
【目次】
◆ 『カラトラバ』 「Ref.6119R-001」18KRG
◆ まとめ
2021年の新作として、18KRG(ローズゴールド)ケースで発表された「Ref.6119R-001」。2019年に生産終了となった「Ref.5119」の意匠を汲みつつも、36mmだったケース経は39mmへ大型化され登場しました。
※左:Ref.6119R-001 右:Ref.5119J-001
今回は18KYG(イエローゴールド)ケース「Ref.5119J-001」、18KRG(ローズゴールド)ケース「Ref.5196」も在庫しておりますので、それらと比較しながらお話ししていきます。
まず初めに、Ref.(リファレンス)からすると「Ref.5119」の後継機?とみなさん思われたかもしれませんが、ケースの形状も似て非なるものであることが分かると思います。
「Ref.6119R-001」のケースからラグにかけて流れるように一体化したケースデザインは、元祖『カラトラバ』「Ref.96」を彷彿とさせるものがあります。最近めっきり見かける機会が減った、「Ref.96」の流れを汲む後継機「Ref.3796」が1982年に発表されておりますが、ギョーシェ装飾による《クルー・ド・パリ》を備えた「Ref.3796D」も同時期に誕生しています。それが大型化されたイメージというと、伝わりやすいかもしれません。
ケースが大型化されたことによるしっかりとしたラグは、どちらかというと「Ref.5196」に似ているのかもしれませんね。
「Ref.5119」「Ref.6119」の一番特徴的なところといえば、やはり《クルー・ド・パリ》が施されたベゼルではないでしょうか。
時計好きの皆さまは、この聞きなれない《クルー・ド・パリ》(英語ですと、ボブネイル・パターン)を一度は耳にしたことがあるかと思いますが、どういったデザインなのかというと、ピラミッド突起型の鋲打ち模様のことです。実際にベゼルを見ていただくとなんとなく理解がいただけるかなと思います。
その《クルー・ド・パリ》が二重に装飾されているのは”美しい”の一言ですね。
「Ref.5119」は、透き通った白文字盤×ローマン・インデックス、細くすっきりとしたリーフ針の組み合わせが、シンプルで上品な印象を抱かせます。
対して「Ref.6119」は、グレイン仕上げのシルバー文字盤×ゴールド植字インデックス。ドルフィン型の時・分針は一緒ですが、より立体的で先端にもデザインが施されており、細部まで拘りが見られます。文字盤外周にレール形状のミニットスケールがプリントされ、視認性にも優れた仕様となっておりますね。
そして、一番特筆すべき点は、やはり直径31mmに大型化された新型ムーブメント「Cal.30-255PS」が搭載されている点ですね。
従来のムーブメント「Cal.215 PS」は、直径21.9mmとスモールセコンド(秒針)が中央寄りになってしまっており、若干ダイヤルバランスが気になっていたのですが、この大型化されたムーブメントが搭載されたことにより、スモールセコンドの位置が下がり、適正な位置に配されたと感じます。スケルトンバックから眺める光景も、圧巻の一言に尽きますね。
もちろん、ただムーブメントが大型化された訳ではなく、65時間のパワーリザーブ、ハック機能(リュウズを引くと秒針ストップ)が搭載された点も嬉しいアップグレードです。
今回ご紹介している個体の状態ですが、使用による細かいスレや小キズはわずかに見られますが、着用回数も少なく極美品と言えます。保証書日付も2021年6月と、メーカー保証期間もしっかりと残っております。付属品の状態も非常に良く、その点でもおススメです。
当店での販売価格は¥3,960,000-(税込)
【パテックフィリップ】の国内正規販売価格が2月から改定されるようです。現在の価格と比べてどの程度上がるのかは現時点で分かり兼ねますが、それに伴い中古相場も上がる可能性は大いにあります。現時点での販売個体も少なく、探されている方には絶好のタイミングかと思います。
まとめ
【パテックフィリップ】ドレスウォッチの雄『カラトラバ』は、やはり男性たるもの一度は着けてみたい魅力あふれる1本であったかと思います。
まだ今年も始まったばかりですが、年始から【パテックフィリップ】の入荷及び販売の動きが活発でございます。素晴らしい個体が続々入荷しておりますので、引き続き【パテックフィリップ】の魅力を最大限お伝え出来る様、頑張っていきたいと思います。
では、また!