オメガの「限定モデル」といえば、評価が高い傾向がありますが、シーマスターにおける「限定モデル」の代名詞といえば、007モデルだといえます。
ジェームズ・ボンドは、1995年からオメガの腕時計を身に着けているようですが、その限定モデルが2000年代からいくつか販売されています。
ちなみに、オメガは007御用達ということを積極的に宣伝していたため、筆者は99年の「ワールド・イズ・ノット・イナフ」の頃から、ボンド愛用時計という認識があります。
おそらく最初に登場した007限定モデルは、2002年の「ダイ・アナザー・デイ」の際に出た2537.80だと思われます。それまで「007限定」のモデルを出すということはなく、市販のシーマスター2531.80=ボンドウォッチという認識でした。
その後は、007の映画が制作されるごとに限定モデルが登場しているようですが、今回取り上げる231.10.42.21.03.004は、「007 スペクター」の際に登場したモデルです。
このスペクター限定モデルは、2018年の段階では、通常モデルとほぼ変わらないといっても差し支えない中古相場でしたが、2019年には、“通常モデルに差をつけた”という状態となっていました。
とはいえ、その際の水準は約40万円。このスペクター限定モデルに、見た目が似ているといえる231.10.42.21.01.002は、当時30万円台前半でしたから、「数十万円単位の差」があったわけではありません。
そんな、スペクター限定モデルですが、2022年の現在水準はどうなっているかと、なんと68万円とう様子。2019年9月⇒2022年2月で、約27万円の上昇となっているのです。
やはり限定モデルは評価されているといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年9月 の安値 |
2022年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
シーマスター アクアテラ 231.10.42.21.03.004 |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥408,240 | ¥680,000 | 271,760 | 166.57% |
ちなみに、これと見た目が似ている231.10.42.21.01.002は、現在約38万円という状況です。
2018年時点では相場差がほぼ無いという両者ですが、2022年のいまとなっては、30万円程の相場差となっているわけです。
他のブランドの場合、「同じ価格帯で、通常版と限定モデルがある」という場合、限定モデルを積極的に選ぶ理由はそこまで強くない場合が多いといえますが、オメガの場合は例外。むしろ、限定モデルを積極的に検討したいといえるでしょう。