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現在相場考察

2002年に90万円だったが2022年には1850万円、ノーチラス3710/1A-001

2022年3月2日更新
パテックフィリップのノーチラス3710/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年6月の安値と2022年3月の安値を比較し現在相場を考察。この0年9ヶ月での変動は¥8,424,000だった。

ノーチラス 3710/1A-001についての考察(2022年3月)

ステンレスのノーチラスといえば、大人気モデルでありますが、中でも人気なのが「ジャンボサイズ」であります。

といっても、近頃のノーチラスは「ジャンボ」が標準的。むしろ、ジャンボに対してそれほどのレア感はありません。

しかしそれは、5711/1A以降の話。2005年頃までのモデルの場合、ジャンボは“珍しい方”というキャラクターになるでしょう。

ノーチラスを世代で分類するならば、初代、3800世代、5711世代というようになるわけですが、3800の時代は、基本的にジャンボがありませんでした。

長らくジャンボ不在だったノーチラスですが、1998年に十数年ぶりにジャンボサイズとして投入されたのが、この3710/1A-001なのです。

生産年は、98年から2004年前後といった時期までと、短め。なおかつ、特殊機構のパワーリザーブインジケーターというレア要素も備える1本であります。

3710/1A-001はこのようなレア要素を備えるノーチラスでありますが、中古相場的には5711/1Aよりも安価といった立ち位置。そのため、「最も安価なジャンボサイズ」という側面も持ち合わせているわけです。

さて、今年2022年といえば、5711/1A-0102600万円台という水準にまで達しているわけですが、この3710/1A-001は現在どういった状況かというと、1850万円となっている様子です。

前回お伝えした6月時点では、約1000万円でしたから、この9ヶ月での変動は『約842万円の上昇』ということになります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年6月
の安値
2022年3月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
3710/1A-001
中古 0年
9ヶ月
¥10,076,000 ¥18,500,000 8,424,000 183.60%

この3710/1A-001、筆者は2002年に約90万円で購入したのですが、それが今や1800万円台。非常に驚いています。

ちなみに、3710/1A-001300万円程度になったとき、500万円程度となったときでも「凄い」と思いましたが、今の相場を見ると、その時ですら「買い時」だったといえてしまします。

かつて90万円程度で普通に売られていても、誰からも見向きもせず、普通の在庫として販売されていた3710/1A-001。それが、今や9ヶ月での値動きが800万円という規模であるわけです。

ただ、これだけ凄い値動きをした3710/1A-001でありますが、5711/1A-010と比べてしまうと、現在水準は、そこまで凄くはないという側面があるのも面白いところ。

2021年6月時点では、5711/1A-0103710/1A-001の差は200万円程度だった一方、現在では845万円程。結構な差が開いてしまっている状態であります。

2002年に90万円で購入可能だった3710/1A-001が、2022年には1850万円となっていることに驚きますが、「ジャンボサイズのSSモデル」という観点で、今の相場を前提とするならば、2000万円以下で「SSジャンボ」は安いという見方もできてしまうのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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