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現在相場考察

立ち位置の変化、GMTマスター2 116719BLRO黒文字盤

2022年3月15日更新
ロレックスのGMTマスター2116719BLROについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年4月の安値と2022年3月の安値を比較し現在相場を考察。この0年11ヶ月での変動は¥1,179,000だった。

GMTマスター2 黒文字盤 116719BLROについての考察(2022年3月)

セラミックの青赤ベゼルといえば、今では復活してから時間が経ったため、珍しくないという印象かと思います。

もちろん、セラミック青赤の中古相場はそれなりに高いため、この場合の「珍しくない」は、過去ほど珍しくないという意味です。

では、いつまで青赤セラミックが“かなり珍しかった”のかというと、116719BLROが唯一の青赤セラミックベゼルだった時期までだといえます。

GMTマスター2は、2007年のSS世代交代を境目に全てがセラミックベゼル化された結果、アイコン的存在である「青赤」が一時消滅。その後、再び青赤が復活するわけですが、それは2014年になってからだったのです。

つまり、7年間「青赤」が不在だった状態からの復活だったわけですが、その際出たのは、SSではなくWG。超高級モデルに変化してしまいました。

この116719BLROは、GMTマスターシリーズ初のWGモデルという点、及び久々の『青赤』ということが相まって、デビュー以来、『かなり高いスポーツ系』という印象がありました。

例えば、緑サブなど“人気で高い”という印象のモデルは、2017年8月頃まで中古相場が100万円以下だったわけですが、その際、116719BLRO300万円程度といった印象だったのです。

そのようなこともあって、この116719BLROは「高いモデル」という印象がありました。

しかしながら、現在の状況を見ると、『他よりも高い』という状態ではありません。

この116719BLROの現在水準は、約555万円となっているのですが、同世代の他K18スポーツモデルの相場を見ると『安い』『同等』といった状態なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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ロレックス ROLEX GMTマスターII 116719BLRO 中古 時計 メンズ

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年4月
の安値
2022年3月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
黒文字盤
116719BLRO
中古 0年
11ヶ月
¥4,380,000 ¥5,559,000 1,179,000 126.92%

この116719BLROは、2021年4月⇒2021年3月現在までにかけて、約117万円の値上がり状態であります。ただこれは、2022年基準で見るならば、他のK18人気モデルと比べて“そこまで凄くない”という印象になります。

116719BLROは、2020年頃まで、同世代のK18スポーツモデルの中で最も高いといっても過言でない存在でした。

具体的には、デイトナ116528116509、サブマリーナの116618LNやLBなどよりも、だいぶ高いといった感覚で、デイトナ116505とともに、「最も高いK18モデル」といった印象だったわけです。

しかしながら、現在の立ち位置では、この世代のK18スポーツモデルの中で“安い方”といった状態。最も安いとすらいえる立ち位置になっているのです。

そういった意味で、筆者としては、かつて憧れた116719BLROは、今なかなか検討したい1本だと思っています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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