セラミックの青赤ベゼルといえば、今では復活してから時間が経ったため、珍しくないという印象かと思います。
もちろん、セラミック青赤の中古相場はそれなりに高いため、この場合の「珍しくない」は、過去ほど珍しくないという意味です。
では、いつまで青赤セラミックが“かなり珍しかった”のかというと、116719BLROが唯一の青赤セラミックベゼルだった時期までだといえます。
GMTマスター2は、2007年のSS世代交代を境目に全てがセラミックベゼル化された結果、アイコン的存在である「青赤」が一時消滅。その後、再び青赤が復活するわけですが、それは2014年になってからだったのです。
つまり、7年間「青赤」が不在だった状態からの復活だったわけですが、その際出たのは、SSではなくWG。超高級モデルに変化してしまいました。
この116719BLROは、GMTマスターシリーズ初のWGモデルという点、及び久々の『青赤』ということが相まって、デビュー以来、『かなり高いスポーツ系』という印象がありました。
例えば、緑サブなど“人気で高い”という印象のモデルは、2017年8月頃まで中古相場が100万円以下だったわけですが、その際、116719BLROは300万円程度といった印象だったのです。
そのようなこともあって、この116719BLROは「高いモデル」という印象がありました。
しかしながら、現在の状況を見ると、『他よりも高い』という状態ではありません。
この116719BLROの現在水準は、約555万円となっているのですが、同世代の他K18スポーツモデルの相場を見ると『安い』か『同等』といった状態なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年4月 の安値 |
2022年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 黒文字盤 116719BLRO |
中古 | 0年 11ヶ月 |
¥4,380,000 | ¥5,559,000 | 1,179,000 | 126.92% |
この116719BLROは、2021年4月⇒2021年3月現在までにかけて、約117万円の値上がり状態であります。ただこれは、2022年基準で見るならば、他のK18人気モデルと比べて“そこまで凄くない”という印象になります。
116719BLROは、2020年頃まで、同世代のK18スポーツモデルの中で最も高いといっても過言でない存在でした。
具体的には、デイトナ116528や116509、サブマリーナの116618LNやLBなどよりも、だいぶ高いといった感覚で、デイトナ116505とともに、「最も高いK18モデル」といった印象だったわけです。
しかしながら、現在の立ち位置では、この世代のK18スポーツモデルの中で“安い方”といった状態。最も安いとすらいえる立ち位置になっているのです。
そういった意味で、筆者としては、かつて憧れた116719BLROは、今なかなか検討したい1本だと思っています。