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現在相場考察

Dブルー文字盤がようやく目立った上昇、シードゥエラーディープシー116660

2022年3月25日更新
ロレックスのシードゥエラー116660について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年10月の安値と2022年3月の安値を比較し現在相場を考察。この0年5ヶ月での変動は¥418,000だった。

シードゥエラー ディープシー Dブルー文字盤 116660についての考察(2022年3月)

かつて“最も高価なSSモデル”(当時の現行モデルにおいて)という座に位置したディープシーのDブルー文字盤。

このDブルー文字盤は、2014年に新文字盤として追加されたのですが、スポーツモデルとしては初となるグラデーションの採用に度肝を抜かされたといえます。

グラデーション文字盤といえば、ロレックスでおなじみではありますが、このDブルー文字盤登場までは、デイトジャスト、デイデイトといったスポーツへの採用だったわけです。

グラデーション文字盤という存在に対して筆者は、『どことなく怪しく、それが美しい』といった感想になるわけですが、それがスポーツモデルに採用されたというのは、ものすごく魅力的だと思います。

そして、そのように思う方が多いためか、このDブルー文字盤はデビューするや否や、ものすごいプレミアムな価格となっていたわけです。

とはいえ、Dブルー文字盤の“最も高価”という状態は、長くは続きませんでした。

Dブルー文字盤は、2015年から最近まで、長らく“それほど大きな値動きをしない”という状態が継続。そのため、他のモデルにどんどん抜かされてしまい、今では「緑サブなどと比べると、そこまで高くない」といった立ち位置になっているのです。

実際、この116660Dブルー文字盤は、昨年10月の段階でも約156万円という状態だったわけです。

なお、2015年から2021年10月までの116660Dブルー文字盤の変化は以下の通り。

  • 2015年7月の安値 ¥1,500,000
  • 2016年9月の安値 ¥1,259,670
  • 2017年4月の安値 ¥1,360,800
  • 2017年10月の安値 ¥1,398,000
  • 2018年5月の安値 ¥1,671,840
  • 2018年8月の安値 ¥1,575,750
  • 2019年3月の安値 ¥1,462,600
  • 2019年10月の安値 ¥1,450,240
  • 2020年8月の安値 ¥1,509,400
  • 2021年10月の安値 ¥1,562,000
  • 値下がりや、回復といった変化はあったものの、基本的には150万円前後といった範疇に収まる水準だったといえます。

    さて、そのような状態だったこの116660Dブルー文字盤ですが、ようやく2022年3月という今、目立った上昇という様子がみられます。

    では、現在水準はどうかというと、なんと198万円

    ようやく150万円前後といった状態から抜け出したといえます。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2021年10月
    の安値
    2022年3月
    の安値
    変動額 残価率
    ロレックス
    シードゥエラー
    ディープシー
    Dブルー文字盤
    116660
    中古 0年
    5ヶ月
    ¥1,562,000 ¥1,980,000 418,000 126.76%

    さて、この116660Dブルー文字盤ですが、2017年初頭ぐらいまで、SSモデル最高値(4桁などを除く)といった立ち位置となっていたわけですが、その後いろいろなモデルが上昇した一方で、Dブルー文字盤はそこまで値動きしなかった結果、次第に相場が逆転していってしまったのです。

    筆者は、2017年10月において、この116660Dブルー文字盤とデイトナ116520白文字盤の相場が同水準となっていた際、『高いイメージのDブルー文字盤とデイトナ116520を比べるのが楽しい』と表現したのですが、2018年以降は116520のほうが高い状態となっています。

    ではいつ頃から、116520116660Dブルー文字盤に差をつけたのかというと、以下の通りです。

    シードゥエラー 116660 Dブルー文字盤 デイトナ 116520 白文字盤
    2015年7月の安値 ¥1,500,000
    2016年9月の安値 ¥1,259,670
    2018年5月の安値 ¥1,671,840
    2018年8月の安値 ¥1,575,750
    2021年10月の安値 ¥1,562,000
    2022年3月の安値 ¥1,980,000
     
    2016年9月の安値 ¥1,098,000
    2018年5月の安値 ¥1,574,640
    2018年6月の安値 ¥1,639,440
    2018年7月の安値 ¥1,732,000
    2021年2月の安値 ¥2,068,000
    2022年2月の安値 ¥3,618,000

    2016年の下落トレンド時に、Dブルー文字盤は目立った下落をしたものの、その状態でも116520白文字盤に対して圧倒的な差をつけているという状態でした。

    それが、2018年の6月頃を境目に、116520との相場が逆転。8月には、はっきり116660Dブルー文字盤のほうが安価という状態になっていたわけです。

    そして、2021年からは116520が、さらにアクセルを踏んだような値動きとなったため、両者の差はぐーんと開いていってしまったのです。

    その結果、116660Dブルー文字盤が、ようやく上昇をし、ボトム価格が198万円となった状態の今をもってしても、116520白文字盤との差は160万円以上もあるという状態であるわけです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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