ノーチラスが3800から5711に世代交代する際に3つのレアモデルが登場した経緯がありますが、そのうちの1つがこの5800/1A-001です。
5800/1A-001の特徴はなんといっても“2ピース構造で裏スケ”という点。従来、ノーチラスの「耳」は、『薄い防水時計』を実現させるための機能を担っているわけですが、5711/1A世代では通常の腕時計の構造を用いたため、「耳」はデザイン遺産となっています。
その一方、3800/1Aや3710/1Aなど2ピース構造時代のノーチラスは、裏スケ仕様がないため、きれいな330ムーブメントを眺めることができません。
ですから、この5800/1A-001は、ノーチラスの重要要素である2ピース構造と、裏スケという人気要素を兼ね備えた存在であるわけです。
そんな5800/1A-001ですが、デビュー後数年で生産終了となったため、数が少ない傾向があります。
ですから中古相場は高めで、特に2017年までは5711/1A-010よりも100万円高といった水準でした。
ただ、5711/1A-010が500万円台となった2018年以降は、5800/1A-001のほうが安価といった状態が見られるようになり、実際2021年初旬や今年1月2月といった時期も、5711/1Aのほうが“だいぶ高い”という状態になっていました。
さて、現在といえば、人気モデルに下落傾向が見られ、その多くが1月後半水準並といった様子があります。
実際、5711/1A-010は2月水準が2780万円だったのが、3月になると2035万円に変化。現在でも同様の水準となっています。
それに対してこの5800/1A-001の現在水準は、なんと1月水準よりも“値上がりしている”という状況。
現在水準は、2080万円であるわけですが、これは5800/1A-001としては初の2000万円超えだといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年1月 の安値 |
2022年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5800/1A-001 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥16,500,000 | ¥20,800,000 | 4,300,000 | 126.06% |
5711/1A-010は、1月2月で大幅上昇をしていたため、その時点ではこの5800/1A-001に大きな差をつけていました。
けれども4月現在では、5711/1Aは下落傾向である一方、5800/1A-001は上昇。その結果、現時点において5800/1A-001は、5711/1A-010よりも高い状態であるのです。