2019年から、パテックフィリップのプラチナモデルとしては、かなり安価な中古相場となっていたクロノメトロゴンドーロ。
この特殊な名前の通り、ただものではない存在で、専用ムーブメントかつ手彫り文字盤という非常に凝った内容の1本です。
当初はこのプラチナモデル、5098P-001だけの展開でしたが、後にRGが追加。シンプルな内容ながら、特殊な高級モデルといった役割を担っているわけです。
2019年までにおいて、プラチナパテックの中古相場は300万円前後といった水準でしたが、この5098P-001はなんと2019年4月に210万円台にまで下落。本来、300万円前後という当時のプラチナモデル相場よりも“高値”というのが、5098P-001の立ち位置だといえるわけですが、逆に“最も安価なプラチナパテック”といった存在になっていたのです。
その後、5098P-001は250万円台にまで回復するも、結局2021年10月になっても、250万円台という状況は変わらず。2021年といえば、上半期にノーチラスなど多くのパテックフィリップが上昇していた時期ですが、この5098P-001は2017年水準以下。それどころか、2011年水準よりも安価だったわけです。
その結果、5098P-001は、特別なモデル、なおかつプラチナパテックでありながら、最もオーソドックスなカラトラバ5196Jに中古相場を抜かされてしまいました。
そういった経緯の5098P-001ですが、なんと今、5098P-001は久々に値上がりしている様子。
現在水準は、なんと300万円を大きく超えているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年10月 の安値 |
2022年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
クロノメトロゴンドーロ 5098P-001 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥2,530,000 | ¥3,350,000 | 820,000 | 132.41% |
5098P-001は、昨年10月時点で253万円でしたが、現在ではなんと335万円にまで上昇。この7ヶ月で82万円もの上昇を果たしています。
5098P-001がこういった派手な上昇をするのは、少なくともこの5年の間には見られなかったわけですから、今回の値動きは“すごいこと”だといえます。
とはいうものの、カラトラバ5196J-001の現在水準は約343万円。
5098P-001は、上昇したものの、実は依然としてYGのカラトラバよりも安価という立ち位置であります。