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現在相場考察

紆余曲折あった、ノーチラス5980/1A-014

2022年5月8日更新
パテックフィリップのノーチラス5980/1A-014について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年10月の安値と2022年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は¥9,700,400だった。

ノーチラス 5980/1A-014についての考察(2022年5月)

ノーチラス5980/1A-014といえば、2019年頃まで『最も高く、派手に値動きするSSノーチラスという印象がありました。

5980/1Aは、2006年に登場したノーチラス初のクロノグラフモデルで、この黒文字盤、5980/1A-014は2010年にデビューしています。

高級腕時計の人気要素といえば、『クロノグラフ』。また、『黒文字盤』は文字盤色の中で一番人気といった存在であるため、その組み合わせが実現されている5980/1A-014が『最も高いノーチラス』となっていたのは何ら不思議なことではありません。

ただ、今となっては『青文字盤』が人気文字盤色として黒文字盤をも上回る存在感となっています。

そういったことがあってからなのか、5980/1A-014は、2020年以降、特に2021年は、それほど派手に値動きする様子がありませんでした。

そして、現在水準を見ると、2090万円という状態であるのですが、これは5711/1A-010の現在水準とそれほど変わりない様子であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテックフィリップ (PATEK PHILIPPE)ノーチラス クロノグラフ 5980/1A-014 ブラック文字盤〔腕時計〕〔メンズ〕

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年10月
の安値
2022年5月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5980/1A-014
中古 1年
7ヶ月
¥11,199,600 ¥20,900,000 9,700,400 186.61%

前回、この5980/1A-014をお伝えしたのが2020年10月であるため、当時の水準と比較すると、現在水準は970万円程の上昇となっています。

ノーチラスといえば、2021年春までに目立って上昇、2022年も同様という印象がありますが、5980/1A-014については2021年にそれほど変動がなかったのです。

もちろん、全く変動がなかったわけではありませんが、5711/1Aのように春ごろまでに『ガバッと上昇』という動きがありません。

しかしながら、2022年になると、この5980/1A-014は急上昇。1月後半に2500万円台、2月中盤には3000万円台に突入し、4月中旬までその状態をキープしていたのです。

ただ、4月後半になると、5980/1A-014900万円以上の下落となり、現在の2090万円という状態になっています。

5711/1A-010も2022年の2月といった時期に急上昇していましたが、3000万円台という水準にまでは達していません。

そういった意味で5980/1A-014は、今年2月3月といった時期に、久々に5711/1A水準を上回るといった強さを見せたものの、その後900万円強という値下がりをしたことにより、現在では5711/1A-010それほど大きく変わらない状態になっているわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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