ノーチラスの5980/1A-014といえば、2019年頃まで『最も高く、派手に値動きするSSノーチラス』という印象がありました。
5980/1Aは、2006年に登場したノーチラス初のクロノグラフモデルで、この黒文字盤、5980/1A-014は2010年にデビューしています。
高級腕時計の人気要素といえば、『クロノグラフ』。また、『黒文字盤』は文字盤色の中で一番人気といった存在であるため、その組み合わせが実現されている5980/1A-014が『最も高いノーチラス』となっていたのは何ら不思議なことではありません。
ただ、今となっては『青文字盤』が人気文字盤色として黒文字盤をも上回る存在感となっています。
そういったことがあってからなのか、5980/1A-014は、2020年以降、特に2021年は、それほど派手に値動きする様子がありませんでした。
そして、現在水準を見ると、2090万円という状態であるのですが、これは5711/1A-010の現在水準とそれほど変わりない様子であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年10月 の安値 |
2022年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5980/1A-014 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥11,199,600 | ¥20,900,000 | 9,700,400 | 186.61% |
前回、この5980/1A-014をお伝えしたのが2020年10月であるため、当時の水準と比較すると、現在水準は970万円程の上昇となっています。
ノーチラスといえば、2021年春までに目立って上昇、2022年も同様という印象がありますが、5980/1A-014については2021年にそれほど変動がなかったのです。
もちろん、全く変動がなかったわけではありませんが、5711/1Aのように春ごろまでに『ガバッと上昇』という動きがありません。
しかしながら、2022年になると、この5980/1A-014は急上昇。1月後半に2500万円台、2月中盤には3000万円台に突入し、4月中旬までその状態をキープしていたのです。
ただ、4月後半になると、5980/1A-014は900万円以上の下落となり、現在の2090万円という状態になっています。
5711/1A-010も2022年の2月といった時期に急上昇していましたが、3000万円台という水準にまでは達していません。
そういった意味で5980/1A-014は、今年2月3月といった時期に、久々に5711/1A水準を上回るといった強さを見せたものの、その後900万円強という値下がりをしたことにより、現在では5711/1A-010とそれほど大きく変わらない状態になっているわけです。