トゥールビヨンとは機械式時計のムーブメントにかかる重量誤差を補正し、姿勢差による誤差を解消するための機能である。脱進機全体がケージに収められており、1分間に1回規律的に回転させることで姿勢誤差をなくすという仕掛けである。
永久カレンダーやミニッツリピーターと並び、定価1000万円クラスの最高級機に搭載されることが多い。
トゥールビヨンという機能の歴史は1795年にアブラアム=ルイ・ブレゲによって発明された。もともとは懐中時計に適した技術であったが、1983年にフランクミュラーがトゥールビヨンを腕時計に搭載。それ以降は機能的な側面よりも装飾美としての役割が強い。
トゥールビヨンは三雲ブランドなどに搭載モデルが多いが、オメガなどもブランドを象徴するモデルとしてラインナップしている。
ただ、近年は数十万円単位で購入可能なトゥールビヨン搭載腕時計も出てきている。
トゥールビヨンの問題点
トゥールビヨンはその機構が複雑であることからメンテナンスに対して神経と費用を要する。トゥールビヨンのような複雑時計は一般的な機械式時計と比べて大幅にデリケートなものが多い。例えば、スイス製のトゥールビヨンが壊れた場合、日本国内では修理できずスイスまで送られるというケースもある。その場合、修理期間が数ヶ月単位で必要となることも珍しくない。
トゥールビヨンをラインナップする主なブランド
など