今では「ホワイトゴールドのデイトナ」というキーワードについて、それほどの希少性を感じないでしょうが、5桁世代においてWGは、デイトナモデル末期ともいえる1997年に突如として登場したレアモデルであるのです。
デイトナといえば、2000年に発表された世代から自社製ムーブメントが搭載されるようになりましたが、この5桁においてはエル・プリメロが搭載。
そのため、この16519は、WGのエルプリデイトナという希少性を兼ね備えている存在です。
このような希少性は、かつて認知されておらず、そこまで16519は評価されていなかったのですが、2019年頃から目立って評価されるという状態に変化しています。
とはいえ、2019年時点でもこの16519の相場は約267万円といったところ。さらに、その後の下落トレンドで2020年5月には238万円に下落しています。
そして、その後16519は特に“他のデイトナと比べて特筆すべき変動”となるわけでもなかったため、ここ2年ぐらいは、あまり目立たない存在となっていた気がします。
しかしそんな16519は今、再び「レアモデルらしい目立った変動」となっている様子。現在水準は、なんと約698万円となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年5月 の安値 |
2022年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 白文字盤 16519 |
中古 | 2年 2ヶ月 |
¥2,380,000 | ¥6,983,000 | 4,603,000 | 293.40% |
近頃といえば、K18デイトナが高水準になる様子が目立っているため、16519が600万円台後半になったということは、「デイトナの変動としては特筆するほどでない」と感じられるかもしれません。
しかしながら、この600万円台という水準は、K18ブレスレットのデイトナ相場であって、革ベルトデイトナの相場は400万円台程度といったところであるのです(16518、116519等)。
ですから、この16519は、革ベルトモデルでありながら、K18ブレスレット並の評価となっているため、他のデイトナと比べて“特筆すべき値動き”といえる状態にあるわけです。