1990年代後半、日本では「ロレックスブーム」といわれていたのですが、その時期、大人気モデルというポジションだったのが、エクスプローラーの14270です。
当時の定価は34.8万円(税別)でしたが、1999年の新品実勢価格は60万円。その頃、14270は、デイトナ16520とともに、新品相場が定価超えになっているという珍しい存在でした。
ただ、14270はその後下落し、アベノミクスを経て2017年以降といった時期でも、1999年の新品実勢価格=60万円を超えるということがありませんでした。
しかし、2021年6月になると14270の中古相場は71万円に上昇。その際、『1999年の新品実勢価格を上回る』という状態になったわけです。
そんな14270ですが、それから約1年が経過した今、どういった状態になっているかというと、その答えは、「1年前と変わらず」といった様子であります。
今年といえば、『2月頃ガバッと上昇⇒下落⇒1月水準並』という値動きが目立っていますが、14270は、「ガバッと上昇」となることも、「下落」という様子もなく、1年前からあまり大きく変動してない状態なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年6月 の安値 |
2022年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー 14270 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥710,000 | ¥708,000 | -2,000 | 99.72% |
14270は昨年、70万円台という水準に達し、これまで最も高いとされていた1999年水準を上回るという状態になっていました。
そうなると、そこから勢いづいて、『70万円台⇒もっと高い価格ステージへと変化』となっても不思議でなかったわけですが、14270は“この1年で大きな変化なし”という様子となっているのです。
2015年頃からの14270の値動きを見ると、2年に1度、3年に1度といったタイミングで『30万円台⇒40万円台』というように価格ステージが変わることが多く、1年単位で変動しないという時期は珍しくないといえます。
そういった意味で、現在の14270は、これまで通りの様子といえるかと思います。