チューダーというブランドは、ロレックス系列であるわけですが、日本に正規輸入されたのは2018年と最近のこと。
ただ、並行輸入店では20年以上前からポピュラーなブランドだったため、中古市場ではそれなりに多くのチューダーが出回っています。
日本で「チュードル」と呼ばれていた時代の人気モデルといえば、クロノタイムだといえますが、これは、価格目線ではオメガのスピードマスタープロフェッショナルのライバルといえる存在です。
クロノタイムには、様々な種類があるのですが、ざっくりいうと、
といった傾向がありました。
例えば、95年頃までのクロノタイムには、ロレックスそのもののパーツが使われていた一方、99年頃からのモデル、例えば「タイガー」には、ロレックスではあり得ないような文字盤色が採用されていたのです。
そのため、2017年頃において、ロレックスパーツが使われている世代は70万円台といった水準だった一方、黄色文字盤など派手な文字盤色の「タイガー」は20万円台で購入可能といった様子があったのです。
しかし、2022年の今、そんな「クロノタイムの常識」は変化したといえます。
というのも今、「タイガー」世代の黄色文字盤や赤文字盤など、派手な文字盤が評価されている様子があるからです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年2月 の安値 |
2022年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チュードル
クロノタイム 黄色(薄)文字盤 5連ブレスレット 79280 |
中古 | 6年 5ヶ月 |
¥226,800 | ¥719,455 | 492,655 | 317.22% |
という組み合わせですから、数年前までは、最も安価な価格帯に位置するクロノタイムだったわけですが、今となっては70万円台といった状態。
では、現在同じような水準でどういったクロノタイムが購入可能かというと、なんと「ロレックスパーツ」が使われている世代が狙えてしまうのです。(リューズがロレックスマークの個体が、約77万円、約78万円、約79万円などで売られている)
先に述べたように、数年前まで「ロレックスパーツ世代」と、「派手な文字盤色」とでは、相場がずいぶん異なるといった様子があったわけですが、今では両者は同じような水準になっていることに驚きます。
かつて最も評価されている印象だった「ロレックスパーツ世代」は、2018年頃からあまり値動きせず、今年5月の記事でも「2018年からほぼ変わっていない」という表現ができたほどでした。
それに対して、タイガー世代の「派手な文字盤色」モデルには、ガバっと上昇という変化が発生。
その結果、「ロレックスパーツ世代」と、「派手な文字盤色」が同じような水準になっているという現象が起こっているといえます。