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現在相場考察

プラチナモデルと同水準、年次カレンダークロノグラフ5960/1A-001

2022年8月8日更新
パテックフィリップのクロノグラフ5960/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年8月の安値と2022年8月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥2,321,440だった。

年次カレンダー クロノグラフ 5960/1A-001についての考察(2022年8月)

5960系統は、パテックファンから評価が高いモデルだといえますが、2006年のデビュー時は、プラチナモデルのみ展開。年次カレンダー+自社製クロノグラフ」という内容ですから、プラチナモデルのみというのは当たり前だったといえます。

その後、2009年にはRGも登場するのですが、こういった展開はクロノメトロゴンドーロと同様。特別感のあるモデルらしい展開方法だったといえます。

そこまでは、通常の流れだったといえるのですが、2014年、なんと5960にステンレスブレスレット版が登場。

これは意外な出来事だったため、多くの時計ファンがびっくりしたわけです。

そういった経緯があったため、この5960/1A-001は、デビュー時から目立つモデルだったといえるわけですが、そういった事情とは逆に、中古相場の伸びはこれまで強くありませんでした。

5960/1A-001は、2015年5月において約587万円という新品実勢価格(安い順の3社平均値)だったのですが、2019年1月の中古相場は516万円。その後は更に下落し、2020年1月水準が約468万円、同年6月には約437万円といった状態になっていました。

そんな5960/1A-001でしたが、2021年8月になると大きな変化が生じます。

その際、5960/1A-001638万円という水準に上昇したのですが、2015年から2020年頃までの水準からすると“明らかに高くなった”といえる様子になっていたわけです。

そして、それから1年後の今、5960/1A-001更に上昇している様子

現在水準は、約870万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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中古 パテックフィリップ PATEK PHILIPPE アニュアルカレンダー クロノグラフ 5960/1A-001 シルバー メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年8月
の安値
2022年8月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
クロノグラフ
5960/1A-001
中古 1年
0ヶ月
¥6,380,000 ¥8,701,440 2,321,440 136.39%

5960/1A-001約870万円という現在水準は、デビュー時の注目度からすると「これぐらい評価されて不思議ではない」といった感覚になるわけですが、なぜ、2021年ぐらいまで、あまり高い評価となっていなかったのかが気になります。

ちなみに、この5960/1A-001約870万円という水準は、“どのぐらい凄い”のかというと、なんと5960P-001と同水準程度といった状態であるのです。

いくらステンレスが人気とはいえ、パテックフィリップのプラチナモデルには特別感があるため、プラチナ相場はSSより上というのが通例といえます。

しかし、現在5960/1A-001のボトム価格が約870万円であるのに対し、5960P-001のそれは約785万円。ただ、5960P-001の2番目に安価な個体は約883万円であるため、5960/1A-001“プラチナモデルと同水準”といったところだといえます。

プラチナと同水準といった状態の5960/1A-001は今、かなり高い評価を受けているといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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