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現在相場考察

72万円もの値上がり、サントスガルベW20067D6

2022年8月9日更新
カルティエのサントスガルベW20067D6について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年6月の安値と2022年8月の安値を比較し現在相場を考察。この2年2ヶ月での変動は¥721,401だった。

サントスガルベ W20067D6についての考察(2022年8月)

サントスガルベの男性用といえば、LMサイズであるわけですが、その相場はこれまでおおよそ25万円前後(自動巻モデル)だったといえます。

そんなLMサイズのサントスガルベでありますが、近頃は数が減り、たまに登場すると40万円以上といった水準が目立つようになりました。

サントスガルベの中で最も上昇したのは、2005年登場のXLサイズ(LMよりも更に大きなサイズとしてデビュー)という印象があり、特にそのコンビモデルは数が少なく、中古個体が出るとすぐに売り切れるといった傾向もあるほど。

そのため、サントスガルベといえば、なんとなく『最も相場が変動するのはXLサイズ』といった印象があるといえますが、実はそうではないみたいです。

というのも、このLMサイズのグレー文字盤が、今ものすごい状況になっているからです。

サントスガルベといえば、基本的に白系の文字盤色となっているのですが、W20067D6にはサンレイのグレー文字盤が与えられています。

これは、ピアジェのスレートグレー文字盤に似ている色合いでありますが、登場したのは2002年。やはり、ピアジェアップストリームやポロと同世代でした。

そんなW20067D6でありますが、これまでの中古相場は“高いとき”でも30万円程度といった傾向で、通常のLMサイズに対して5万円高ぐらいが相場だったといえます。

しかし今、W20067D6の中古相場は、なんと100万円超えといった状況。

2020年6月水準と比べると、実に72万円もの値上がりとなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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CARTIER カルティエ 腕時計 サントスガルべLM W20067D6 アジア限定 グレー文字盤 自動巻き SANTOS

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年6月
の安値
2022年8月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
サントスガルベ
W20067D6
中古 2年
2ヶ月
¥297,999 ¥1,019,400 721,401 342.08%

2年2ヶ月で72万円もの上昇という値動きをするカルティエは珍しいといえますが、この世代(XLがない時代)のサントスガルベがそのようなことになったのは、まさに“驚き”であります。

筆者としては、今回のW20067D6の動きを見て、真っ先に思ったのは、『アラスカプロジェクト』などオメガの限定モデルと動きが似ているという点です。

アラスカプロジェクトは、2016年の段階では特段“すごい評価”ではなかったのが、2018年12月までに急上昇。その際、2年5ヶ月で約70万円の上昇となっていました。

W20067D6は、2021年まで30万円前後といった状態だったわけですが、今年からいきなり100万円超えという状態に変化。アラスカプロジェクトと同様、急に評価されるようになったといえるわけです。

このサントスガルベは、アジア限定で出されたモデルで、通常のサントスガルベとは異なる見た目が新鮮な1本。そういったキャラクター性が、オメガの限定モデルと似ている部分だと感じますが、今後の評価もオメガの限定モデルのような“伸び”を見せるのか、興味深いところだといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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