今年5月に約56万円となっていたスピードマスターのムーンフェイズ、3575.20。
このモデルは、2005年頃の新品実勢価格が25万円前後という水準だったのですが、2007年頃から高くなり、2017年には40万円に迫る勢いとなっていました。
しかし、その後3575.20の値動きは停滞。2017年に40万円超えとなりそうだったわけですが、なかなかそうはならず、実際40万円を超えたのは、2019年10月になってから。長らく変わらないという状態が続いていたわけです。
ちなみにその頃、この3575.20の銀文字盤バージョンである3575.30は「ガバッと上昇」し、2018年6月時点で約55万円にまで上昇していました。
それに対して、白文字盤の3575.30は、2019年に40万円台となってからも、またもや停滞といった様子が続き、今年まで大きな変化がなかったといえます。
そんな3575.30ですが、今年の5月には約56万円にまで上昇。久々の変化と同時に、銀文字盤と同水準にまで値上がりしたのです。
そして今、3575.30にはさらなる変化が見られる状態。3575.30は、なんと約62万円という状態に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年5月 の安値 |
2022年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
スピードマスター ムーンフェイズ 3575.20 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥561,600 | ¥628,000 | 66,400 | 111.82% |
30万円台後半でも“高い”という感覚だった3575.30が60万円台になったというのは驚きでありますが、それと同時に現在、銀文字盤よりも高値でもあるのです。
この白文字盤と銀文字盤は、2017年夏頃まで“ほぼ同水準”という状態だったのですが、2018年からは“銀文字盤のほうが圧倒的に高値”という状態に変化しています。
2018年といえば、限定モデルを中心に、オメガの値動きが活発化した年でありますが、銀文字盤はヨーロッパ限定ということで評価されていた可能性があります。
それに対して、この白文字盤は限定モデルではないため、そういった評価とはならなかったのです。
しかし今や、銀文字盤が約55万円なのに対して、この白文字盤は約62万円。
銀文字盤は2018年水準とほぼ同じ状態である一方、白文字盤は2018年水準の2倍近い伸びとなっていることに驚きます。
2018年とは違い、近頃オメガは、通常モデルでも目立った変動となることが珍しくなくなりましたが、このムーンフェイズの事例で注目すべきは、『通常モデルの評価が限定モデルを超えた』という点だと思います。