2000年に登場したワールドタイムは、“プチコンプリケーション版”の初代でありますが、その中古相場は長年300万円前後といった水準にとどまっていました。
この5110には、YG、WG、RG、プラチナがあるのですが、K18水準が長らく300万円前後となっていました。
この10年間において、5110系が最も評価されていたのは2015年頃。2016年からは下落し、一時は250万円台(YG)にまで下がっていたこともあります。
その後、2018年には300万円程度にまで回復したものの、それから特段上昇するということもなく、近年では再び値下がりという様子も見られたほど。
この5110G-001がまさにその例で、昨年10月に「2017年水準よりも安価」という状態になっていたのです。
5110G-001は、2017年11月において約300万円でしたが、2021年11月水準はなんと約272万円に下落。
2017年⇒2021年という期間では「目立った上昇」となっているパテックフィリップは多いわけで、特に去年のその時期は、カラトラバも上昇する様子がすでに見られていました。
そういった中、「値下がり」となっていた5110G-001は、不思議な状況だったといえます。
しかし今、そんな5110G-001は、昨年の下落に大きく反発するかのように上昇。
現在水準は、なんと約518万円に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年11月 の安値 |
2022年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ワールドタイム 5110G-001 |
中古 | 0年 10ヶ月 |
¥2,720,127 | ¥5,181,000 | 2,460,873 | 190.47% |
なお、現在この5110世代のワールドタイムは、このWGだけでなく、YGやRGも「大幅上昇」という様子。
YG、すなわち5110J-001は488万円、RG=5110R-001は495万円となっています。
この1年のどこかのタイミングで、5110世代のワールドタイムは急激に高く評価されるようになったわけですが、これほどのすごい状況になるとは、10ヶ月ほど前まで予測できなかったといえます。