今年、ランゲ&ゾーネが久々に目立った上昇をする様子が見られるわけですが、ランゲ1の相場はざっくり360万円程度といった感覚があります。
筆者は、長らくランゲ1の101.021を追っていますが、2015年に298万円という状態だったののをピークとし、その後は下落。2017年には216万円に値下がりし、2018年には196万円という状態になっていたのです。
ランゲ1といえば、長らくパテックフィリップのコンプリケーション並の水準といった印象で、その人気度もパテックと同様といった印象でした。
ですから、2015年の300万円程度といった水準は、当時としては「ランゲ1らしい」といえました。
しかし、その後ランゲ1は不思議とその後値下がりし、他の腕時計が目立って上昇した2018年といった時期でも、依然値下がり傾向となっていたわけです。
結局ランゲ1は、2021年頃まで200万円程度といった範疇に収まる価格帯だったといえます。
それが今年になると、ランゲ1は急上昇。2018年に200万円以下となってしまった101.021は、現在368万円となっているのです。
さて、ランゲ&ゾーネといえば、もう1つ「注目度が高くて、値段も高い」という存在があります。
それこそが、ダトグラフなのですが、クロノグラフモデルだけあって、以前から相場はかなり高め。
PGのダトグラフ403.032は、2016年3月において約537万円という水準に達していたのですが、当時の『500万円以上』という価格帯は、今でいう「1000万円以上」とか「2000万円台」に相当するような“高い価格”という印象でした。
また、2016年時点でダトグラフは、2006年の新品実勢価格よりも約189万円高という状態だったため、高い価格帯というだけでなく、その値上がり額も凄まじかったわけです。
ですから、2016年時点までのダトグラフは、まさに今でいうところのノーチラス的な存在感だったといえます。
しかし、ダトグラフは2017年以降特に目立った値動きをするということがなく、2018年には480万円と、2016年水準に対して値下がり傾向となっていました。
また、そういった下落はその後も続き、2020年には『2018年水準を20万円下回る』という値動きをしていたわけです。
ですから、ダトグラフもまた、ランゲ1同様、ピークは2015年頃といった状態が続いていたといえます。
そんなダトグラフでありますが、現在水準はどうなっているかというと、かつての「ダトグラフは高い」という印象を思い起こさせるような状態となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年2月 の安値 |
2022年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ランゲ&ゾーネ
ダトグラフ 403.035 |
中古 | 4年 7ヶ月 |
¥4,536,000 | ¥14,250,000 | 9,714,000 | 314.15% |
このWGモデルの403.035は、2018年2月に約453万円という水準でしたが、現在水準はなんと1452万円であります。
2016年におけるダトグラフの価格帯からすると、ダトグラフが1000万円以上になっても何ら不思議でないと思うわけですが、ここ数年「値動きしない状態」が続いていたため、筆者としては急に今のような状態になって驚いています。