ゴールデンエリプスは、一見すると「古いモデルをずっとラインナップしている」ようにも見えてしまいますが、実はそうではなく、現行モデルはロレックスでいう6桁に相当する年式であります。
また、その1つ前は2005年登場の3738となるわけですが、これもまたロレックス6桁世代に相当する年式。とはいえ、3738自体の登場は1977年と古く、2005年に登場した世代は、その延長線上にあるといえます。
そういった古さの中にある『2005年モデル』という新しさが、なんともいえない魅力を生むわけですが、そのようなことは中古相場にも反映されていたといえます。
特に、高かったのは、2005年に出た配色のRGとWG。実は、その時YGも新しくなったのですが、ひと目見ただけでは1977年モデルとの“差”が分かりづらかったため、RGやWGのほうが高かかったのです。
ちなみに筆者は、2017年に2005年モデルのYGモデル、3738/100J-012を約130万円で購入しましたが、その際WGは160万円程度、RGは170万円程度といった感覚でした。
しかし今、YGは3738/100J-012の前モデル(枝番が-001)でも200万円以上となっている一方、WG、すなわち3738/100G-012は200万円以下で購入可能であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値 |
2022年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ゴールデンエリプス 3738/100G-012 |
中古 | 3年 5ヶ月 |
¥1,566,000 | ¥1,980,000 | 414,000 | 126.44% |
従来、ゴールデンエリプスのWGモデルは、YGと同じ青文字盤がメインカラーだったといえます。
それが2005年モデルからは、グレー文字盤に薄茶のストラップという配色に変更。その色合いが、なんとも新世代のゴールデンエリプスという感覚になったため、これまで、YGよりも高い価格帯に位置してきたわけです。
そういった状態は、2020年頃まで続いていたといえますが、その後ゴールデンエリプスの相場が上昇。筆者は、ゴールデンエリプスの魅力が「ノーチラス的な珍味」であると考えていますが、ようやく近頃は注目されるようになったわけで、特に青文字盤のYGが目立って値上がりしていると感じます。
しかし、その一方でこの3738/100G-012は、YGほどの上昇となっていないのです。
そういった意味でこの3738/100G-012は、今とてもお得感があると思います。
また、2021年からカラトラバが目立った上昇をしたため、現在200万円以下で購入可能な自動巻パテックはかなりな少数派。まして、2005年デビュー世代ということを考えると、3738/100G-012は、よりいっそうお得という印象になります。