ブレゲのアエロナバルは、トランスアトランティックと兄弟的に展開されたモデルで、2000年前後といった時期においては、『ロレックスよりも高級なスポーツモデル』という立ち位置となっていました。
アエロナバル&トランスアトランティックには、革ベルトモデルとブレスレットモデルがありますが、2000年代前半におけるブレスレットモデルの価格帯は50万円以上。これは、当時のロイヤルオークやオーバーシーズに匹敵する価格帯だったわけです。
ですから、このアエロナバルは2000年代前半において、まさに今でいう「ラグスポ」といった印象でした。
しかしながら、そんなアエロナバルの中古相場は、2021年まで「長らく変わらず」という傾向。
この3800ST/92/SW9、2017年7月水準が約52.3万円だったのに対し、2021年3月水準は52.8万円だったわけです。
つまり2017年水準と2021年水準は『ほぼ同じ』だったわけです。
そんな3800ST/92/SW9でありますが、2022年水準はどうなっているかというと、ついに異変が起きたという様子が見られます。
では、3800ST/92/SW9の現在水準はどうなっているかと、なんと約83万円に達している状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2022年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブレゲ
アエロナバル 3800ST/92/SW9 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥528,000 | ¥831,000 | 303,000 | 157.39% |
3800ST/92/SW9は、アベノミクス以降、長らく50万円前後という水準から変わらない状態が続いていましたが、2022年になってようやく変化したとわけです。
ちなみに、このアエロナバルと同じ価格帯に長らく位置した、もう1つの高級クロノグラフ、ブランパンのエアコマンドについては、2019年の段階ですでに「変化」が見られた状態となっていました。
2000年代前半という時期、それなりに注目されていたスポーツ系で、最後まで相場が変わらなかったのが、このアエロナバルだといえますが、2022年の今「値上がり」となったことによって、この世代のスポーツモデルは、代表的なモデルがすべてが値動きしたという事になったかと思います。