ランゲ1の中でも「最高級」といった存在感のプラチナモデル。ロレックスでいう「アイスブルー」がランゲ1の「黒文字盤」といった感覚ですが、そういった“憧れられる”系譜のモデルゆえに、以前から相場は高い印象です。
とはいえ、2003年頃における101.035の新品実勢価格は258万円(税別)と、今の感覚からすると、意外と安いという印象になっていまいます。
ちなみに、2003年の定価は325万円(税別)。並行新品が258万円でいつでも入手可能という印象ゆえに、入手困難というキャラクターではなく、特に珍しい1本という印象もありませんでした。
しかし、そんな101.035は、近年ではすっかり珍しい存在へと変化。この5年間における中古売出し個体数は、今回の個体を含めて8本程度といったところなのです。
かつて、「珍しい存在」という印象ではなかった101.035ですが、なぜそんなにも中古市場で見かけないモデルとなってしまったのでしょう。
その答えとして考えられるのは、2003年頃に「買った」という人が少ないから、そもそもの数が少ないという点です。当時の時計ファンから人気が高かった101.035は、よく話題になっていましたが、実際に買った人はそれほど多くなかったのでしょう。
ゆえに、101.035は今やすっかりレアなモデルとなっており、「ランゲ1のプラチナモデル」というスペシャル感、及びもともと時計ファンから評価が高いというキャラクターから、すっかり高値となっている様子であります。
101.035は、2019年まで270万円台といった水準でしたが、その当時でも数が少ないことから、10日前後という早いスピードで売り切れになる傾向がありました。
そして、2021年に101.035は約438万円という水準に到達したわけですが、そういった価格になっても同じぐらいの期間で売切れてしまうというスピードは変わりなかったようです。
さて、そんな101.035ですが、2022年の水準はどうなっているかというと、なんと約917万円となっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年7月 の安値 |
2022年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ランゲ&ゾーネ
ランゲ1 101.035 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥4,386,600 | ¥9,178,930 | 4,792,330 | 209.25% |
101.035は、2021年に400万円台となったわけですが、2022年には900万円台に到達。2021年から本格的に上昇するようになったといえますが、2022年はさらに派手に上昇したといえます。
なお、この101.035、実は今年6月時点で900万円台に達していたのですが、その際もまた、10日程度といった短い期間で売切れとなってしまっていた形跡があります。
人気要素がある101.035は、今や「いつでも手に入る訳では無い(5年で8本程度しか中古が出ない)」という状態になったため、かなりな需要があるのだと思います。