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現在相場考察

高くなったという事例、アップストリームGOA27050

2022年11月17日更新
ピアジェのアップストリームについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年3月の安値と2022年11月の安値を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は¥70,160だった。

アップストリーム GOA27050についての考察(2022年11月)

古くからのマニュファクチュール、なおかつ超高級ブランドという“良い要素”を持つピアジェ

しかしながら、そういった要素とは逆に、中古相場ではあまり評価されていない傾向があります。

実際、これまでピアジェを取り上げる際は「良い内容なのに安い」という趣旨が主であり、「高くなった」ということをお伝えすることはなかったといえます。

けれども、今回そんなピアジェでようやく『高くなった』という事例をご紹介。

それがこのアップストリームのスレートグレー文字盤なのですが、2021年3月頃まで約39万円という水準で購入可能だったのが、現在では約46万円にまで上昇しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年3月
の安値
2022年11月
の安値
変動額 残価率
ピアジェ
アップストリーム
GOA27050
中古 1年
8ヶ月
¥398,000 ¥468,160 70,160 117.63%

なお、このアップストリームピアジェ初のステンレス採用モデルであり、2001年のデビュー当初は、

  • 3針(機械式)
  • クロノグラフ(クォーツ)
  • というシンプルな構成でした。

    そして、それぞれ銀文字盤スレートグレー文字盤が用意されており、全部で4種類程度といった分かりやすいラインナップだったわけです。

    ただ、その後ピアジェアップストリームに豪華モデルなどを用意。さらに、アップストリーム以外にもSSモデルを展開するようになるなど、分かりづらいラインナップとなっていきます。

    そして、2016年には事実上の後継モデル、『ポロS』にその座を譲ったわけです。ちなみにその時点で、ピアジェブティックのベテラン風女性店員さんは、アップストリームを認知していませんでした。

    そういったことからアップストリームは、内容の割に安く購入可能となっていたのでしょう。

    なおアップストリームの中古相場は、基本的に機械式である3針のほうが高く、クロノグラフのほうが安価という傾向。2019年頃までクロノグラフは38万円程度が相場だったわけですが、2020年には下落し約30万円となっていたという経緯があります。

    そんなアップストリームですが、今の相場ではクロノグラフが約38万円にまで回復。3針については、最安値が約46万円と、これまでよりも高い価格帯となり、ようやく「上昇」という値動きになっている様子です。

    ただし、3針でも銀文字盤については、2016年4月が約49万円、2017年4月が約43万円と、以前から高い相場となっていたため、“高くなった”といえるのは「スレートグレーの3針」に限られます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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