少し前まで「いつでも50万円台で購入可能」という様子だったレベルソデュオのSSモデル、270.8.54。
レベルソデュオは、2000年前後に現行だったレベルソの上位モデル。サイズはビッグレベルソと同じであるものの、表の文字盤側が“ギョーシェ仕様”になっているという特徴があります。
デュオは、ひっくり返した側にGMT文字盤があることが一番の特徴ですが、それだけにとどまらず、表側文字盤にも“差”がつけられているというのがグッとくる部分だと感じます。
ジャガールクルトは、古くからのマニュファクチュールブランド。中でもレベルソの歴史は古く、看板モデル的な位置づけとなっています。
そういった意味でレベルソは、中古相場においてパテックフィリップ等の雲上系や、ランゲ&ゾーネといったマニュファクチュール勢と同じような評価となっても不思議でないわけですが、先にも述べたように、270.8.54は長らく相場が変わらなかったわけです。
しかし今年、そんなレベルソデュオに異変が発生。今年2月、270.8.54は約66万円という水準に変化。その時点で「いつでも50万円台で購入可能」という状態に終止符をうったわけです。
そして、それから8ヶ月後の今、270.8.54は再び上昇している様子。
現在水準は、なんと約79万円に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年2月 の安値 |
2022年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
レベルソデュオ 革ベルト 270.8.54 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥669,900 | ¥796,000 | 126,100 | 118.82% |
この270.8.54の2016年から現在までにかけての主な水準は以下の通り。
こうやって見ると、やはり2022年が270.8.54にとっての変化の年だといえます。
上記を見ても分かるように、270.8.54はこれまで「数ヶ月という期間で、10万円以上の変化」という値動きをしたことがありません。
それどころか、2016年7月から2020年3月までにおいては、最も上昇した期間を抽出しても、2016年7月⇒2019年3月の“2年8ヶ月で8万円の値上がり”という規模。
それに対して今年は、“8ヶ月間で約12万円の上昇”ですから、270.8.54はこれまでとは明らかに違う値動きになったといえます。