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現在相場考察

やっと2015年水準を超えた、年次カレンダー5035G-022

2022年12月15日更新
パテックフィリップの年次カレンダー5035G-022について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年10月の安値と2022年12月の安値を比較し現在相場を考察。この2年2ヶ月での変動は109万3000円の値上がりだった。

年次カレンダー 5035G-022についての考察(2022年12月)

メカ好きの時計ファンから評価が高い、パテックフィリップ年次カレンダー

今では「年次カレンダー」を搭載するモデルは多々ありますが、2000年代前半においての年次カレンダーは、すなわち5035といった印象だったといえます。

というのも、年次カレンダーというメカニズムを発表したのが1996年で、当初はこの5035のみに搭載。その後1998年に5036/1J、1999年頃に5056Pが出たものの、どちらも5035のバリエーション違い(5036/1はブレスレットモデル、5056Pはムーンフェイズ付きのPtモデル)といった具合で、年次カレンダー=5035』とうイメージがあったわけです。

ただ、2004年になると、ゴンドーロに“小窓タイプ”の年次カレンダーがラインナップ。その後は、年次カレンダーのバリエーションが増えていき、『年次カレンダー=5035』という印象は薄れたといえます。

そんな5035ですが、ここ数年、中古相場での値動きが“ほぼ無い”という状態で、この5035G-022については2017年水準と2020年水準が230万円台と、ほぼ変わらないという状態でした。

また、この5035G-022、2015年10月水準が278万円だったわけですが、その後下落し、それから回復することがなかったため、2020年水準をもってしても「2015年水準以下」だったのです。

そんな5035G-022ですが、今回久々の「上昇」となったことにより、ついに2015年10月水準超えという様子に変化。

現在水準は、348万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年10月
の安値
2022年12月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
5035G-022
中古 2年
2ヶ月
¥2,387,000 ¥3,480,000 1,093,000 145.79%

この5035G-022に限らず、近頃5035系の値動きが活発化している雰囲気があります。

ただ、5035G-022は2016年や2017年などにおいて、5035の中でも特に目立って安価という様子があったため、今回の340万円台になったという状態は特筆すべき値動きだといえます。

また、5035は長らく『2015年水準がピーク』となっていたわけですが、今回やっと2015年水準を超えたことによって、7年2ヶ月ぶりの「高値更新」という状況になっているわけです。

なお、ワールドタイムも、“長きにわたって「2015年水準が最も高かった」という状態が続いていた”状態でしたが、これらはいずれも今年、2022年という年に『2015年水準以上』となった点が共通しているのが興味深いといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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