ノーチラスやロイヤルオークといえば、今では『ラグスポ』として有名な存在となっていますが、同じようなコンセプトのモデルは他のブランドにも多々存在します。
いわゆるハイブランド(ロレックスよりも最低価格が上といったイメージのブランド)のスポーツモデルは、いずれも「ラグスポ」に該当するといえるでしょう。
そして、そういった「ラグスポ」の中で、最も独自路線を貫いていると感じるのが、このブレゲのマーリン2だといえます。
マリーン2は、パテックフィリップのアクアノートを意識したコンセプトかといえますが、アクアノートからの影響は「ラバーベルトを採用した」ということぐらい。
最近のラグスポのように、皆青文字盤というわけではなく、強い個性を打ち出しているといえます。
そんなマリーン2を筆者は2016年から追っており、主に銀文字盤の5817ST/12/5V8を見てきたのですが、2016年から2021年まで「大きな変化」が基本的になかったといえます。
5817ST/12/5V8は、2016年から2020年まで100万円前後という水準に位置しており、約4年間「あまり変わらない」という状態が続いた後、2021年に110万円台に変化。そして、2022年6月になると、一気に180万円台にまで上昇し、それまでで最も大きな変化となった経緯があります。
そして、今回取り上げる黒文字盤の5817ST/92/5V8については、2021年11月⇒2022年11月の伸び率ランキング(プレミアム会員限定記事)で20位にランクインしたほどの上昇となっており、その期間においては、デイトナの116506よりも高い伸び率となっているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年1月 の安値 |
2023年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブレゲ
マリーン 5817ST/92/5V8 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,353,000 | ¥1,694,880 | 341,880 | 125.27% |
5817ST/12/5V8の勢いは、2022年1月頃から始まったといえ、1月前半水準が約135万円だったのに対し、後半水準は150万円台にまで伸びるという状況になっていました。
そして、2月には170万円台に達したものの、その後下落し、今では約169万円で落ち着いたという様子。
実に、2022年に「急上昇⇒下落」という人気モデルらしい値動きをしていたわけで、かつて“値動きしない”という印象だったマリーン2は、ずいぶん変わったといえます。
マリーン2は、銀文字盤より黒文字盤のほうが高い傾向がありますが、その理由は、黒文字盤のほうが“2色”が強調されて見え、マリーンらしさがより強いからだと思います。