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腕時計特集

阿部泰治のパテック論 ~第144回~ パーペチュアルカレンダー搭載おすすめ2モデル!

2023年2月8日更新

大寒波が到来し、本日もとても寒い日となっていますが、いかがお過ごしでしょうか。コミット銀座(以下:当店)は、沢山のお客様のおかげで熱気に満ち溢れており、是非とも「寒いな~」と感じている方は、暖を取りにご来店いただければと思います。(笑)

さて、本題に入りますが、今年に入り【パテックフィリップ】の時計の動きが活発化してきております。今回は、そんな活発化している【パテックフィリップ】のモデルの中で、『パーペチュアルカレンダー』にフォーカスし、おすすめモデルを2本ご紹介していきたいと思いますので、是非とも最後までお楽しみください!

【目次】
◆ 「Ref.5059G-001」 『パーペチュアルカレンダー レトログラード』 18KWG
◆ 「Ref.5940J-001」 『パーペチュアルカレンダー』 18KYG
◆ まとめ

「Ref.5059G-001
『パーペチュアルカレンダー レトログラード』 18KWG

やや小ぶりでぽってりとした36mmの18KWG(ホワイトゴールド)ケースに、『パーペチュアルカレンダー レトログラード』機構が搭載された「Ref.5059G-001」。このモデルの一番の推しポイントは、”オフィサーケース”が採用されている点であると思います。

オフィサーケースの定義につきましては主に3点

1点目は、「玉ねぎ型のリューズ」です。オフィサーとは軍の指揮官である「将校」を指すのですが、1900年前後はまだ腕時計は無く、懐中時計が主流でありました。懐中時計を見たことがある方は、そのリューズが巻きやすい独特な形状をしていることにお気付きになったかと思います。まさしくそのリューズが「Ref.5059」に採用されているリューズです。

2点目は、「ネジ付きのラグ」です。ケース自体の作りもこだわっており、ベルトはラグの両サイドに配されたネジで留められています。実はこの仕様、ベルト交換をするのがとても大変なんです。しかも、ネジ自体も18KWG(ホワイトゴールド)製。サイズがピッタリと合ったドライバーを使わないとネジ山をなめてしまいます。拘りのデザインを完成させるには、多少の犠牲は仕方ない、、、と言わんばかりですが、私はそんな仕様が好きではあります。(笑)

ラスト3点目は、「裏蓋がハンターケース仕様」となっていることです。着用時にはムーブメントを見ることが出来ないのですが、その裏蓋を開けると西暦2100年の閏年まで調整が不要と言われている、とにかく美しいムーブメント「Cal.315 S QR」を見ることが出来ます。更には裏蓋の開閉の角度によって、内側が鏡面仕上げとなっているため、鏡のように写し込んでみることも出来、それがなんとも美しいのです。

12時位置に閏年表示窓、3時位置に月表示窓、9時位置に曜日表示窓、6時位置にムーンフェイズを配し、8時位置から4時位置に日付をレトログラードで表示しています。このバランスも絶妙であると思います。あたかも簡単に収まっているかように見えますが、とにかく複雑な機構で、実現した【パテックフィリップ】は流石です。しかも、月末から月初に変わる時、日付がジャンプして戻るとなれば、その瞬間は”ワクワク”以外のなにものでもありませんね。

付属品は、アーカイブ(2004年製造、同年販売)とクロコダイルベルト。付属品の充実度はしっかりと価格に反映しております。ちなみにこのアーカイブ、以前は販売日から5年経過した時計は取得可能となっていましたが、2021年4月より販売日が1990年以降の時計はアーカイブ取得不可となりました。

気になる販売価格は、4,543,000円(税込)

付属品の充実度はあるものの、『パーペチュアルカレンダー』に『レトログラード』機構まで搭載されてこの販売価格は。正直”破格“だと思います。お問い合わせも多くいただいている1本ですので、気になっている方は特に早めのご決断をおすすめいたします。

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「Ref.5940J-001
『パーペチュアルカレンダー』 18KYG

2012年に新作として発表された『パーペチュアルカレンダー』「Ref.5940J-001」。

過去のアンティークモデルに採用されていたクッションケースをオマージュした、通称”TVスクリーン”と呼ばれる角形のケースを採用したのが最大の特徴であります。

18KYG(イエローゴールド)ケース、クリームがかった温かみのあるホワイト文字盤、ブレゲ数字を採用したアップライドインデックス、リーフハンドと、これでもかとクラシックな雰囲気を醸し出しております。

ムーブメントは「Ref.3940」の発表に合わせて開発された、超薄型の自動巻パーペチュアルカレンダー「Cal.240 Q」が搭載されております。このムーブメントは「Ref.3940」の後継モデル「Ref.5140」はもちろん、現行モデル「Ref.5327」にも搭載されている、40年近く経っても色褪せない現役選手です。

ケース厚は僅か8.48mm。これは大袈裟ではなく本当に驚きの薄さであります。シャツの袖にもストレスなく収まり、オンオフ重宝するモデルでもありますね。

付属品は、箱内部に傷みはありますが、パーペチュアルカレンダー搭載モデル用のワインディング機能が付いた箱、保証書、パスケース、冊子類、調整ピン、裏蓋、タグ。

気になる販売価格は、5,995,000円(税込)

使用に伴うスレや小キズは見られますが、ケースは過度なポリッシュが入っていない印象の良い個体。現在、ジャンルソー製のストラップ(1穴タイプ)が付いており、腕回り約15.5cmの方に適合します。こちらも、『パーペチュアルカレンダー』を搭載し、付属品完備でこの価格は、国内外どこを見ても見当たらないレベルだと思います!

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介させていただいた2本は、販売価格も含めて特におすすめの個体でございます。是非とも、実物を手に取りに当店までご来店いただけますと幸いです。もちろん、お電話、メール等でのお問い合わせもお気軽に!

ではまた!

この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。
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