2005年に登場したパシャ42mmは、パシャ38mmの後継モデルとして、パシャシリーズのフラッグシップモデルという存在を担ってしました。
パシャ38mmは、3針がジラールペルゴ、クロノグラフはフレデリックピゲというムーブメントだったわけですが、これはオーバーシーズの第1世代と全く同じ構成でした。
それに対して、パシャ42mmは3針のジラールペルゴがジャガールクルトに変化。高級機種らしさは変わらないのですが、ジャガールクルトベースというのは、雲上ブランドでの採用事例が多いため、なんだかとてもグッと来る組み合わせだといえます。
さて、カルティエといえば、2021年を境目に中古相場が上昇したという経緯があります。
そういった相場変化が起きていたモデルは、主に2000年前後に現行だった世代でありますが、このパシャ42mmについては、それよりも1つ新しい世代であります。
では、このパシャ42mmがどういった状態なのかというと、こちらも現在上昇傾向といったところ。
とはいえ、実はパシャ42mmの値動きは、他の値上がりしているカルティエと、異なる要素があるといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2023年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
パシャ42mm W31072M7 |
中古 | 1年 11ヶ月 |
¥359,999 | ¥458,000 | 98,001 | 127.22% |
このパシャ42mmのSSブレスレットモデルであるW31072M7は、2021年3月に約35万円だったのが、現在では約45万円という状況。10万円近い上昇をしているわけですから、ぱっと見た感じは、パシャ38mmと同じような値動きといえます。
しかしながら、実はこのW31072M7、2018年10月の段階で約43万円という水準。W31072M7は、2018年10月をピーク水準として、2019年、2021年と値下がりしていたという経緯があるのです。
ですから現在水準は、実は目立った上昇というよりは、2018年水準並に回復といったほうが正しいといえます。
なお、このパシャ42mmと同じ世代のサントスガルベのXLモデルも、いっとき下落していました。
ただ、サントスガルベXLは回復後に「目立った上昇」となり、現在では下落時に対して「プラス30万円程度」といった相場にまで上昇しています。
そういった意味では、このパシャ42mmも今後サントスガルベと同じような状況になるのか、興味深いところだといえます。