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現在相場考察

2018年水準並に回復、パシャ42mm W31072M7

2023年2月9日更新
カルティエのパシャ42mmW31072M7について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年3月の安値と2023年2月の安値を比較し現在相場を考察。この1年11ヶ月での変動は¥98,001だった。

パシャ42mm W31072M7についての考察(2023年2月)

2005年に登場したパシャ42mmは、パシャ38mmの後継モデルとして、パシャシリーズのフラッグシップモデルという存在を担ってしました。

パシャ38mmは、3針がジラールペルゴ、クロノグラフはフレデリックピゲというムーブメントだったわけですが、これはオーバーシーズの第1世代と全く同じ構成でした。

それに対して、パシャ42mmは3針のジラールペルゴジャガールクルトに変化。高級機種らしさは変わらないのですが、ジャガールクルトベースというのは、雲上ブランドでの採用事例が多いため、なんだかとてもグッと来る組み合わせだといえます。

さて、カルティエといえば、2021年を境目に中古相場が上昇したという経緯があります。

そういった相場変化が起きていたモデルは、主に2000年前後に現行だった世代でありますが、このパシャ42mmについては、それよりも1つ新しい世代であります。

では、このパシャ42mmがどういった状態なのかというと、こちらも現在上昇傾向といったところ。

とはいえ、実はパシャ42mmの値動きは、他の値上がりしているカルティエと、異なる要素があるといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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カルティエ パシャ 42mm W31072M7 シルバー メンズ CARTIER (中古)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年3月
の安値
2023年2月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャ42mm
W31072M7
中古 1年
11ヶ月
¥359,999 ¥458,000 98,001 127.22%

このパシャ42mmのSSブレスレットモデルであるW31072M7は、2021年3月に約35万円だったのが、現在では約45万円という状況。10万円近い上昇をしているわけですから、ぱっと見た感じは、パシャ38mmと同じような値動きといえます。

しかしながら、実はこのW31072M7、2018年10月の段階で約43万円という水準。W31072M7は、2018年10月をピーク水準として、2019年、2021年と値下がりしていたという経緯があるのです。

ですから現在水準は、実は目立った上昇というよりは、2018年水準並に回復といったほうが正しいといえます。

なお、このパシャ42mmと同じ世代のサントスガルベのXLモデルも、いっとき下落していました。

ただ、サントスガルベXLは回復後に「目立った上昇」となり、現在では下落時に対して「プラス30万円程度」といった相場にまで上昇しています。

そういった意味では、このパシャ42mmも今後サントスガルベと同じような状況になるのか、興味深いところだといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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