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腕時計特集

阿部泰治のパテック論 ~第145回~ 『ワールドタイム』「Ref.5230P-001」

2023年2月17日更新

先週は10年に一度の寒波が到来し、非常に厳しい寒さとなりましたね。さて、対照的に明るいニュースとして、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げられることが決定されました。もちろん油断をしてはいけませんが、この決定によって海外の方の渡日はもちろん、私たちもまた気軽に海外に行けるようになり、コロナ禍前の状況に少しずつ戻っていくのではないかと思います。今回は、そんな時に着けたい時計『ワールドタイム』「Ref.5230P-001」をご紹介していきたいと思います。是非とも最後までお楽しみください。

【目次】
◆ 「Ref.5230P-001」 『ワールドタイム』 PT
◆ まとめ

「Ref.5230P-001
ワールドタイム』 PT

2022年の新作で発表されたPT(プラチナ)ケースを採用した「Ref.5230P-001

これまでの現代版『ワールドタイム』で、PT(プラチナ)ケースを採用した「Ref.5110P」と「Ref.5130P」では、文字盤中心部分のみがブルーになっており、他素材と差別化されていましたが、後継モデルにあたるこちらの「Ref.5230P」は、文字盤全体が綺麗なブルーで仕上げられ、24時間表示リングの昼部分のみシルバーとなっています。

ここで簡単に現代版『ワールドタイム』についておさらいをしたいと思います。


※Ref.5110R-001

ミレニアムイヤーである2000年に現代版『ワールドタイム』として発表されたのが、ケース径37mm、素材はYG(イエローゴールド)、RG(ローズゴールド)、WG(ホワイトゴールド)、PT(プラチナ)で展開された「Ref.5110」。


※Ref.5130P-001

続いて2006年に「Ref.5110」の後継モデルとして登場した「Ref.5130」。

ケース径は37mmから39.5mmへとサイズアップし、文字盤中心部分のデザインがギョーシェ仕上げからサンビーム仕上げへ、そして針(時針)のデザインもアップルハンドへと変更されました。


※Ref.5230G-001

その後、2016年に「Ref.5130」の後継モデルとして発表された「Ref.5230」。

現在は廃盤となりましたが、はじめは18KRG(ローズゴールド)ケース「Ref.5230R」、18KWG(ホワイトゴールド)ケース「Ref.5230G」の展開でした。文字盤中央部分はグレーの凝った波状の手仕上げギョーシェ装飾で、ケース径は39.5mmから38.5mmへと若干サイズダウンし、針は初代と二代目を組み合わせたデザインへと変更になりました。

話を戻しまして、「Ref.5230」のプラチナ以外の文字盤中央部分には、波状のギョーシェ仕上げが施されていたのに対し、「Ref.5230P」では新たなギョーシェ装飾【サーキュラー・パターン】へと変貌を遂げました。このデザインはどこか初代『ワールドタイム』「Ref.5110」を彷彿とさせますね。

また、これまでのモデルとの一番の違いであるリューズガードがない点は、よりスッキリとした印象で、クラシカルな雰囲気を醸し出してくれます。

このモデルに付いている落ち着いたブルーのカーフスキンストラップは、白色のハンドステッチが上品な印象を与えてくれます。カーフスキンでもカジュアルになり過ぎないところは、さすが【パテックフィリップ】のひとことに尽きますね。

スケルトンバックから眺めることが出来る『ワールドタイム』機構を搭載するムーブメントは、初代から変わらず採用されている「Cal.240 HU」。ベースとなっているのは、超薄型自動巻ムーブメント「Cal.240」ですので、ケース厚も10.23mmに抑えられております。22Kのマイクロローターに刻印されたカラトラバ十字も美しく、これまた芸術品のようですね。

保証書日付は2022年5月で、スレやキズもほぼ見られない着用感の少ない極美品です。付属品も完備しており、状態も〇。メーカー修理戻りの際にもらえる純正のレザーポーチも付属しております。

気になる販売価格は、8,998,000円(税込)

※販売ページはこちら

実はこちらが入荷してきた昨年末、すぐにパテック論で取り上げたいと思っていたのですが、タイミングを逸してしまいやっとご紹介することが出来ました。サイズ、着用感、機能性等、とにかくおすすめな1本であります。2022年の新作モデルであり、市場での出回りもほぼなく、販売価格も国内定価よりも抑え、お探しだった方、または極上のドレスウォッチをお求めの方、是非とも阿部までご連絡ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

冒頭でも述べましたが、以前のように気兼ね無く海外へ行くことが出来るようになった時、こんな素敵な『ワールドタイム』を着けていけたら、、、なんて欲望が、このコラムを書いている最中、私をずっと襲ってきました。(笑)

なんて夢物語はさておき、本当に欲しいお客様に、是非とも手にして頂ければと思います。気になる方は、些細なご質問でも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。

この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。
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