エルプリメロ搭載、なおかつ上級モデルという要素を持つルミノールクロノのPAM00072は、パネライがブームとなっていた2000年代前半に大注目されていたといえます。
当時の印象としては、デイトナ16520のライバルといった雰囲気もあり、その風格はまさに「腕時計の王様」に近いものがあったといえます。
しかし、そんな72番の中古相場2017年に90万円台となったのを最後に、その後は“よく分からない”という状態が続いていました。
この72番は2015年に約75万円という水準だったのですが、2016年に下落。3月に約69万円、10月には約66万円というように、「安い」と感じる価格帯になっていました。
それが2017年になると72番は見事に上昇。6月に約94万円にまで上昇したわけです。
そのような伸びとなった場合、その後も値上がりが続くということが珍しくありませんが、この72番はその後下落。1年後には約84万円となり、2020年には80万円を切ってしまう状態になっていました。
こういった経緯がある72番ですが、2023年の今、久々に上昇している様子。
現在水準は約93万円となっており、2017年のピーク時と“ほぼ同じ”水準にまで回復しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年2月 の安値 |
2023年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノール PAM00072 |
中古 | 3年 1ヶ月 |
¥798,000 | ¥938,124 | 140,124 | 117.56% |
PAM00072は、チタンとスレンレスのコンビという凝った仕様で、ベゼルとブレスレットの一部が「ポリッシュ仕上げのステンレス」となっています。
その他はチタンであるため、低アレルギー性や軽量感を期待できる部分を保持しつつも、一部に鏡面仕上げのSSを使うことによって、高級感を生み出しているのがエポックメイキングだといえます。
こういった素晴らしさは、2000年前後に作られたパネライならではといえるわけで、72番はまさに黄金期のパネライだといえます。
こういった良い要素を持ちながらも72番は、この数年「停滞気味」といった水準が続いていたわけですが、現在水準をもっても2017年と同等という状態であります。
そういった意味で72番は、依然としてお得感がある状態だといえるでしょう。