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現在相場考察

“復刻系見た目”対する評価、カレラCAR221A.FC6353

2023年3月14日更新
タグホイヤーのカレラCAR221A.FC6353について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年8月の安値と2023年3月の安値を比較し現在相場を考察。この5年7ヶ月での変動は¥185,720だった。

カレラ CAR221A.FC6353についての考察(2023年3月)

タグホイヤーは、LVMHグループ入り後に「カレラ」をメインモデル化した経緯がありますが、現在のカレラの源流は、1996年に出た復刻版だといえます。

LVMH後において、カレラは復刻版だけでなくなったわけですが、そういった時期においても、ややクラシカルなモデルがカレラに存在しました。

ただ、LVMH後と前とでは、明らかに違う点があり、それが「ホイヤーロゴ」の採用の有無でした。

LVMH前における、復刻版時代のカレラモナコには「ホイヤー」が採用されていたのでが、LVMH後には復刻系のクラシカルなモデルにもタグホイヤーロゴが採用されていたといえます。

そういった傾向があった中で、2015年に登場したこのCAR221A.FC6353には珍しく「ホイヤー」ロゴが採用され、2カウンタークロノグラフというクラシカルさと相まって、魅力的なオーラを放っていたといえます。

そんなCAR221A.FC6353ですが、2017年の中古相場は約33万円という水準。これは当時、どういった印象だったというと、復刻系カレラにしては「それなりに高い」と思われる状態だったといえます。

というのも、2017年当時、1996年登場の復刻版、CS3111等が17万円程度という相場だったからで、新作とはいえ、それと似た系譜のCAR221A.FC6353が「2倍」というのは“高い”といえたわけです。

しかしながら、CAR221A.FC6353の定価は66万円。CAR221A.FC6353とCS3111の相場が離れていたのは確かでありますが、CAR221A.FC6353が高いのではなく、CS3111が“安すぎた”というほうが正しかったようです。

実際、CAR221A.FC6353は、現在までにかけてきちんと上昇している様子。2017年に約33万円だったのが、今では約51万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年8月
の安値
2023年3月
の安値
変動額 残価率
タグホイヤー
カレラ
CAR221A.FC6353
中古 5年
7ヶ月
¥330,480 ¥516,200 185,720 156.20%

近頃といえば、CS3111等、1996年世代の復刻カレラが以前よりもだいぶ高くなった様子がありますが、このCAR221A.FC6353もそれらと同水準になっているといえます。

2017年時点では、CAR221A.FC6353の半値程度といった状態だったCS3111ですが、それと同水準というのは、なんだかCS3111のほうが「すごい伸び」という感覚になりますが、筆者としては、これら“復刻系見た目”のカレラに対する評価が、現在において、ざっくりと50万円程度になっている、という風に考えています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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