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現在相場考察

65万円の値上がりは驚きに値しない、パテックフィリップ『アクアノート』5165A

2016年9月9日更新
パテックフィリップのアクアノートについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2012年4月の安値(ヤフオク)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年5ヶ月での変動は¥650,000だった。

アクアノート 5165Aについての考察(2016年9月)

2007年に登場した二代目アクアノート。現在主に流通しているモデルは5167ですが、このモデルは5156というほうのモデル。両者の違いは40mm、38mmというケースサイズの違いなのですが、5165はデビューから約2年で生産終了となっているため、あまり知られていないモデルかもしれません。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2012年4月
の安値(ヤフオク)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5165A
中古 4年
5ヶ月
¥1,088,000 ¥1,738,000 650,000 159.74%

1997年に登場した初代モデルの場合、

  • 5066=ミディアム(33mm)
  • 5065=ラージ(38mm)
  • ※上記2機種は1998年から。1997年は5060という33mmのモデルのみ。

    という2種類の展開だったのですが、

    2007年に出た二代目モデルの場合、

  • 5165=ラージ(38mm)
  • 5167=エクストララージ(40mm)
  • というサイズ展開になったのです。

    ということで、初代では大きなほうの5×65は、二代目では小さいほうのサイズとなりました。

    しかも、5156にはステンレスブレスレット仕様は存在せず。

    でもって2009年に製造終了となったら、あまり注目されなくても仕方がないかもしれません。

    このアクアノートのように、2000年代にモデルチェンジしたノーチラスも、いくつかサイズが小さいものは短い年数で生産終了となっています。

    ただ、ノーチラスの場合、小さいサイズは2ピース構造で裏スケという希少要件を満たしているため、人気要素を秘めている存在。

    しかし、この5165の場合は主にケースサイズのみの違いとなっており、5167に対して分かりやすい優位性があるというわけでもない印象

    そのためか、流通相場は5167より若干安いという感じです。

    ただ、驚くべきことは、この時計が2012年に110万円以下で売られていたということ。

    2012年といえば、すでにアクアノートが高値となってから随分と月日が経った年。

    特に二代目のモデルはデビューしてから年数が短く“新しい”という印象があるため、初代よりも高値な傾向。

    あくまで感覚に過ぎませんが、110万円以下で売られているというのはあまり見かけない印象です。

    よって、この頃と比較して65万円の値上がりというのは驚きに値しません。

    ということで、これは“買っておけば良かった1本”

    特にラバーベルト仕様のアクアノートってつけ心地がものすごく良く、毎日使っても疲れない時計

    値上がりだけでなく、使える相棒としてもかなり良い選択だったと思います。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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