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現在相場考察

いつもと違う雰囲気、パネライ『ルミノールマリーナパワーリザーブ』PAM00093

2016年9月10日更新
オフィチーネパネライのPAM00093について斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年5月の安値(ヤフオク)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この3年4ヶ月での変動は4万5000円の値上がりだった。

ルミノールマリーナ PAM00093についての考察(2016年9月)

2001年に登場したルミノールマリーナのパワーリザーブ。同じ時期に出た黒文字盤+ステンレスのPAM00090は2016年現在でもカタログモデルという長寿モデルです。一方、青文字盤+チタンというこちらは約4年で生産終了しています。

オフィチーネパネライ ルミノール 44mm PAM00093(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年5月
の安値(ヤフオク)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00093
中古 3年
4ヶ月
¥468,000 ¥513,000 45,000 109.62%

長寿モデルというように、パワリザといえば、まさにPAM00090のイメージですが、それに対して青文字盤+チタンというマニアックな仕様があったのです。

ただ、当時としては、

  • 黒文字盤、ポリッシュ
  • 青文字盤、サテン
  • という組み合わせはパネライの一つのイメージなので、こういうモデルがあるのは普通のこと。

    例えば、40mmのルミノールマリーナであれば

  • 黒文字盤、ポリッシュ
  • 白文字盤、ポリッシュ
  • 青文字盤、サテン
  • というランナップがありました。

    ただ、このパワリザーブに関しては白文字盤の展開はありません。

    もともと青文字盤といえば、サテンは標準でもチタンを採用しているというわけではありませんでしたが、この時計のデビューと同じく2001年より、青文字盤+サテンの組み合わせは、チタン仕様という傾向になってきました。

    また、これ以前までルミノールマリーナは、

  • 40mm=自動巻
  • 44mm=手巻き
  • というすみ分けがありましたが、それが消えたのがこの2001年からのこと。

    さらに、それまで40mmにしかなかったブレスレット仕様も44mmに加わります。

    この頃といえば、ちょうどパネライが注目され始めた頃。

    その際の主力ラインナップといえば、1番は40mmのブレスレット仕様で、その後に44mm手巻きのルミノールマリーナやベースが続くという感じ。

    サブマーシブルやGMT、そしてこのパワリザーブはどちらかというと、変わり種的なモデル

    で、その変わり種という扱いの中の“さらに”変わり種が青文字盤なのです。

    そういうわけでこの時計、ほとんど知っている人はいないのではないでしょうか。

    実際、流通量もかなり少なめのこの時計。

    相場も2013年から大きく変わったということもなく、比較的安定した時計です。

    パネライのパワーリザーブといったら、黒文字盤のイメージですが、それと全く同じデザインで『青文字盤+チタン』を楽しめるのがPAM00093の良さでしょう。

    限定というわけではないのですが、かなり少ない流通と知られていない時計ということから、どことなく、パテックフィリップの日本限定青文字盤のような「いつものと違う時計」という雰囲気があります。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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