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現在相場考察

約1年で4004万円の下落、ノーチラス5711/1A-014

2023年5月12日更新
パテックフィリップのノーチラス5711/1A-014について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年4月の安値と2023年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は4004万円の値下がりだった。

ノーチラス 5711/1A-014についての考察(2023年5月)

2021年に5711/1Aは青文字盤が廃止となり、事実上の生産終了状態という感じになりました。

ちなみに、白文字盤については2020年に廃止となっていたため、この時点で従来からレギュラーモデルとして存在した5711/1Aはすべてが生産終了となったわけです。

ただ、それでも5711/1Aが生産終了となっていなかったのは、最後の5711/1Aとして緑文字盤5711/1A-014が追加されたからです。

5711/1A-014は、発表されたときから「激レアモデル」になるということが明白でしたが、いざ中古個体が登場すると、その評価額は度肝を抜くぐらい高い価格帯でした。

最初に5711/1A-014の中古を確認できたのは2022年の4月でありますが、その際の売値は8888万円だったわけです。

その頃といえば、5711/1A-010(青文字盤)が2000万円以上という状態。緑文字盤は青文字盤の4倍程度だったことになります。

さて、5711/1A-010といえば、2022年春から今にかけて値下がりしている様子がありますが、その結果、現在水準は1300万円台と、2021年春頃並にまで値下がりしています。

では、緑文字盤はどうかというと、こちらは4884万円という状態。

5711/1A-014は、この1年で4000万円ほどの値下がりとなっているわけですが、興味深いことに、“青文字盤相場の4倍程度”というポジションに変化はないのです。

パテックフィリップ ノーチラス 5711/1A-014¥34,650,000〜¥39,690,000(2024年12月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年4月
の安値
2023年5月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5711/1A-014
中古 1年
1ヶ月
¥88,880,000 ¥48,840,000 -40,040,000 54.95%

2022年4月⇒現在における5711/1A-014の残価率は約54%という数値ですが、これは他のラグスポと同程度だと感じます。

ただ、5711/1A-014は2022年4月水準が8888万円という価格帯であるため、“他のラグスポと同程度の下落率”になると、約1年で4004万円の下落ということになってしまうわけです。

ちなみに、5711/1A-014の現在水準について、私の個人的な見解を述べると、良い選択だと思います。

というのも、青文字盤の現在水準が2021年並という状態だからです。

先のように、「緑文字盤は青文字盤の4倍程度」という傾向がありますが、この関係が今後も続くと仮定した場合、5711/1A-014が実際には出回っていなかった2021年春頃相場で購入可能というのは、なかなかない機会だと思うのです。

私含め、この金額をポーンと出せる方はなかなかいないと思いますが、5000万円ぐらいすぐ出せるという方は、楽しい買い物になるのでは、と思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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