一度ネジを巻いたら8日間動き続けるというメカニズム。「ラジオミール 8デイズ」という名前の通り、その性能を全面的にアピールした腕時計です。
ただ、この8日間パワーリザーブ自体は2006年に出たPAM00233でもある機能。しかも、両者とも自社製の2002という同じムーブメントを搭載しています。
このラジオミールのほうは、2針+スモセコ+デイトというシンプルな構成に「8DAYS」表記されているのは、どことなく三雲ブランドのような雰囲気であり、それがパネライの世界観の中に収められているというのは魅力的。
長いパワーリザーブモデルといえば、パテックフィリップの「10DAYS(5100)」があり、そちらは名前の通り10日間のパワーリザーブ。
2000年にデビューした5100はパテックフィリップの「歴史的タイムピース」にも掲載される高級モデルであり、安い時でも400万円ぐらいはする時計です。
長いパワーリザーブを実現するというのは上記のように「高級な」性能であるわけですが、そういう機能を60万円台で買うことができるというのがこのPAM00268の良さでしょう。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年10月 の安値(ヤフオク) |
2016年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール 8デイズ PAM00268 |
中古 | 4年 11ヶ月 |
¥698,000 | ¥678,000 | -20,000 | 97.13% |
パテックフィリップの10日間に対して8日間とは立派。
しかもそれが限定モデルではなく、通常のモデルに採用され、安価に手に入るという点は魅力的です。
なお相場はパネライが全体的に安かった2011年と比べてほぼ変わっていない状況。
ルミノールベースや手巻きのルミノールマリーナのほうは10万以上の値上がりをしていることを考えると、今こそお得な印象があります。
ただ、これより多機能なPAM00233もほぼお同じ価格で買え、さらにPAM00233のほうが2011年頃とくらべて値下がり額が大きいため、お買い得さ加減ではPAM00233のほうが上でしょう。
ということで、評価のポイントが難しいのがPAM00268なのです。
ただ、ドレスウォッチかつどことなく三雲ブランドに近い雰囲気のあるこの8デイズの雰囲気はなかなか良く、これが出た2007年頃から相場が安定しているというのは1つの魅力だと思います。
ちなみに、上記の写真ではカーフの革ベルトですが、標準ではアリゲーターストラップがついています。上記の三雲ブランドの世界観がパネライの中に入った感じという印象は、標準ストラップがついた状態を見たときの印象です。