近頃といえば、『2022年春の急上昇⇒下落』となった結果、2021年秋水準割れという状態が珍しくありません。
特にノーチラス5711/1A青文字盤は、今年2月時点で2021年2月割れとなっていたほどでした。
そういったことから、近頃の相場は、なんとなく全体的に下落傾向と思ってしまうかもしれません。
しかし今、同じパテックフィリップでも、年次カレンダーの5396G-011には異変が起きている様子。
5396G-011は、現在618万円がボトム価格となっているのですが、なんとこれ2022年春水準を大幅に上回っているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年10月 の安値 |
2023年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
年次カレンダー 5396G-011 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥4,818,000 | ¥6,180,000 | 1,362,000 | 128.27% |
WEMPE限定モデルに似ていることから、筆者は個人的にこの5396G-011が好きなのですが、これまでは「相対的に高くない」印象がありました。
5396G-011は、2018年から値下がり傾向となっていたわけですが、その頃といえば、ノーチラスなど他のパテックフィリップが上昇。その結果、5396G-011の相対的な相場序列は「あまり高くない」というようになってしまったのです。
実際、2016年から2020年頃まで“変わらない”という様子が継続。以下は、過去に記事でお伝えした際の相場です。
上記を見ると分かるように、2020年までは“いつでも380万円程度で買える”という感覚だったといえます。
しかし、2021年10月に5396G-011の相場は上昇。ただ、その頃そうなったモデルは、その後2022年春頃までに「もっと上昇」という動きを経て、結局のところ値下がりとなった、というケースが考えられます。
けれども、5396G-011はそうなっておらず、現在水準が最も高値という状態。
まさに今年6月に5396G-011は急上昇し、400万円台⇒600万円台に変化したわけで、「ずっと上昇」かつ「過去最高値更新」となっているのです。