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現在相場考察

2022年春水準を大幅に上回っている、年次カレンダー5396G-011

2023年6月16日更新
パテックフィリップの年次カレンダー5396G-011について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年10月の安値と2023年6月の安値を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は¥1,362,000だった。

年次カレンダー 5396G-011についての考察(2023年6月)

近頃といえば、『2022年春の急上昇⇒下落』となった結果、2021年秋水準割れという状態が珍しくありません。

特にノーチラス5711/1A青文字盤は、今年2月時点で2021年2月割れとなっていたほどでした。

そういったことから、近頃の相場は、なんとなく全体的に下落傾向と思ってしまうかもしれません。

しかし今、同じパテックフィリップでも、年次カレンダー5396G-011には異変が起きている様子。

5396G-011は、現在618万円がボトム価格となっているのですが、なんとこれ2022年春水準を大幅に上回っているのです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年10月
の安値
2023年6月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
5396G-011
中古 1年
8ヶ月
¥4,818,000 ¥6,180,000 1,362,000 128.27%

WEMPE限定モデルに似ていることから、筆者は個人的にこの5396G-011が好きなのですが、これまでは「相対的に高くない」印象がありました。

5396G-011は、2018年から値下がり傾向となっていたわけですが、その頃といえば、ノーチラスなど他のパテックフィリップが上昇。その結果、5396G-011の相対的な相場序列は「あまり高くない」というようになってしまったのです。

実際、2016年から2020年頃まで“変わらない”という様子が継続。以下は、過去に記事でお伝えした際の相場です。

  • 2016年7月の安値 ¥3,880,000
  • 2017年9月の安値 ¥3,800,000
  • 2018年11月の安値 ¥3,606,000
  • 2019年9月の安値 ¥3,850,000
  • 2020年10月の安値 ¥3,850,000
  • 2021年10月の安値 ¥4,818,000
  • 2023年6月の安値 ¥6,180,000
  • 上記を見ると分かるように、2020年までは“いつでも380万円程度で買える”という感覚だったといえます。

    しかし、2021年10月に5396G-011の相場は上昇。ただ、その頃そうなったモデルは、その後2022年春頃までに「もっと上昇」という動きを経て、結局のところ値下がりとなった、というケースが考えられます。

    けれども、5396G-011はそうなっておらず、現在水準が最も高値という状態。

    まさに今年6月に5396G-011は急上昇し、400万円台⇒600万円台に変化したわけで、「ずっと上昇」かつ「過去最高値更新」となっているのです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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