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現在相場考察

異なる性質の「値下がり」、デイトナ16520(P番)白文字盤

2023年6月17日更新
ロレックスのデイトナ16520について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年1月の安値と2023年6月の安値を比較し現在相場を考察。この2年5ヶ月での変動は¥-438,400だった。

デイトナ 白文字盤 (P番) 16520についての考察(2023年6月)

16520には、希少要素が多々あり、そういった特徴を持ったモデルは特に高値で評価されている傾向があります。

それらは主に、

  • 200タキメーター
  • 4段文字盤
  • P番
  • だといえます。

    200タキメーターと4段文字盤といったモデルは『初期』。逆に、P番は『最終モデル』であります。

    いずれも、“数が少なく”、“分かりやすい特徴”があるため評価が高いわけですが、近頃は『初期』にあたる希少性のほうが高い評価となっている傾向がみられます。

    デイトナの初期モノは、かつては「古い」といわれ評価が低く、「トリチウム」や「シングルロック」は“最も安価な16520”という印象でした。

    P番が評価されているのは、1.16520の最終モデルである/2.165201165202000年8月のモデルチェンジだったため、P番は生産期間が短い/3.ルミノバといった当時の最新要素はA番とP番のみ。つまり、新しく希少性が高いから評価されているわけです。

    しかし、今となっては「古い」要素が逆に評価。そうなると、かつて“新しい”として評価されていた「ルミノバ」や「ダブルロック」の評価は以前よりも高くないといえます。

    では、そういった状況である今、16520 P番の評価はどうなっているかというと、その答えは「値下がり」であります。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    ロレックス(ROLEX)デイトナ 16520 ホワイト文字盤 P番/2000年頃 腕時計 メンズ

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2021年1月
    の安値
    2023年6月
    の安値
    変動額 残価率
    ロレックス
    デイトナ
    白文字盤
    (P番)
    16520
    中古 2年
    5ヶ月
    ¥4,888,400 ¥4,450,000 -438,400 91.03%

    近頃は、「値下がり」といっても2022年春の急上昇からの下落、という傾向がありますが、この16520 P番は、それとは異なる性質の「値下がり」だといえます。

    というのも、2021年1月水準よりも安価となっているからです。

    この時期と比較して下落しているというのは、「2022年春の急上昇後に下落」とは異なるわけで、純粋に「下がっている」という印象になります。

    実際、現在の16520水準(16520全体のボトム価格)は336万円となっているわけですが、これは2021年8月の約322万円よりも高いわけです。

    ですから、2021年1月水準よりも安価というP番は、分かりやすく下落しているわけで、以前の「P番は高い」という感覚は薄れつつあるのでは、と感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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