16520には、希少要素が多々あり、そういった特徴を持ったモデルは特に高値で評価されている傾向があります。
それらは主に、
だといえます。
200タキメーターと4段文字盤といったモデルは『初期』。逆に、P番は『最終モデル』であります。
いずれも、“数が少なく”、“分かりやすい特徴”があるため評価が高いわけですが、近頃は『初期』にあたる希少性のほうが高い評価となっている傾向がみられます。
デイトナの初期モノは、かつては「古い」といわれ評価が低く、「トリチウム」や「シングルロック」は“最も安価な16520”という印象でした。
P番が評価されているのは、1.16520の最終モデルである/2.16520⇒116520は2000年8月のモデルチェンジだったため、P番は生産期間が短い/3.ルミノバといった当時の最新要素はA番とP番のみ。つまり、新しく希少性が高いから評価されているわけです。
しかし、今となっては「古い」要素が逆に評価。そうなると、かつて“新しい”として評価されていた「ルミノバ」や「ダブルロック」の評価は以前よりも高くないといえます。
では、そういった状況である今、16520 P番の評価はどうなっているかというと、その答えは「値下がり」であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2023年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 白文字盤 (P番) 16520 |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥4,888,400 | ¥4,450,000 | -438,400 | 91.03% |
近頃は、「値下がり」といっても2022年春の急上昇からの下落、という傾向がありますが、この16520 P番は、それとは異なる性質の「値下がり」だといえます。
というのも、2021年1月水準よりも安価となっているからです。
この時期と比較して下落しているというのは、「2022年春の急上昇後に下落」とは異なるわけで、純粋に「下がっている」という印象になります。
実際、現在の16520水準(16520全体のボトム価格)は336万円となっているわけですが、これは2021年8月の約322万円よりも高いわけです。
ですから、2021年1月水準よりも安価というP番は、分かりやすく下落しているわけで、以前の「P番は高い」という感覚は薄れつつあるのでは、と感じます。