2005年前後に大型パシャの世代交代が行われ、それまで「パシャ38mm」1つだったのが2つのラインアップへと変化。その際出たのが、パシャ42mmとシータイマーです。
このシータイマー、全体の雰囲気はパシャ38mmといった感じですが、全体的に近代化させた印象。
例えば、ケースサイズは当時の大型化にともなって40mmに拡大。また、フラット感のあるブレスレットやバックルの形状が90年代モデルにはない新しさを感じさせてくれています。
そして、パシャ38mmからシーダイバーへの最も大きな変化はカジュアル化。
パシャ38mmは100万円近い定価が示しているように実はかなりの高級モデル。
ギョーシェ彫りの文字盤や裏スケ仕様など高級モデルを演出するのにふさわしい要素が整っています。
それに対してシーダイバーは裏スケでもなければギョーシェでもありません。
もしも定価が同じだったら単なるコストダウンと批判されそうですが、上記の通りカジュアル化なので、当然定価も50万円台へと低下。
とはいえデビュー当初の実売価格は、新作ということでパシャ38mmより高いといった印象。
そして、デビューしてから5年後ぐらいまではそれを引きずっていたと思います。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年7月 の安値(ヤフオク) |
2016年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
パシャ シータイマー W31080M7 |
中古 | 7年 2ヶ月 |
¥298,000 | ¥258,000 | -40,000 | 86.58% |
で、最近の相場は、パシャ38mmと同程度といったところ。
38mmのほうは90年代後半モデルなので、たまに程度が極端に悪いモノが20万円を切るぐらいの価格で売られていたりしますが、同じ程度だと38mmのほうがこれより若干高いという感じもします。
このシーダイバーのほうが新しく近代的なモデルではありますが、38mmと同じ価格ならより高級な38mmのほうがお得な感じもします。
近代的という印象のシーダイバーだって実は登場してからすでに10年経っていますし、すでに生産終了となっているモデル。
よって、同じく生産終了のモデルを買うなら、よりマニアックで高級感のある38mmが優勢なのかなと思います。
パシャ38mmのほうは一時期15万円前後まで相場が下がった時期がありますが、このシーダイバーはまだまだ20万円以上をキープ。
しかし、38mmと比較してこれといった強い要素にかけるシーダイバーはこれから時が経つにつれて今より需要が少なくなりそうな気もします。