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現在相場考察

美しい文字盤デザイン、カルティエ『パシャ38mm パワーリザーブ』

2016年9月20日更新
カルティエのパシャ38mmW3101255について斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年11月の安値(ヤフオク)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年10ヶ月での変動は¥-18,520だった。

パシャ38mm W3101255についての考察(2016年9月)

パシャ38mmパワーリザーブといえば12時位置にGMTがついたモデルのほうを連想するかもしれません。特に90年代後半から2005年ごろまで3針(グリッドあり、なし)、GMTパワーリザーブ、クロノグラフの3つがパシャ38mmのラインナップでした。

しかし、パシャ38mmにはもう一つパワーリザーブが存在します。

それが、このベゼルが金のコンビモデルです。

これ、ブレスレット仕様もあるのですが、そちらに採用されるブレスレットはコンビではなくステンレス。

つまり、このパワーリザーブモデル、コンビというよりデイトジャストのWGベゼルのような感じで、イエローゴールドベゼルを搭載したステンレスモデルなのです。

また、上記38mm3兄弟が裏スケ仕様なのに対して、このモデルは通常の裏蓋を採用。

おそらく上記3兄弟より0.5世代前のモデルだと思うのですが、90年代後半まで普通に販売されていた模様です。

カルティエ パシャ パシャ38mm¥220,616〜¥1,980,000(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年11月
の安値(ヤフオク)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
カルティエ
パシャ38mm
W3101255
中古 2年
10ヶ月
¥268,000 ¥249,480 -18,520 93.09%

パシャC白文字盤と同じような12、3、9のフォント、ブルーの針、そして中央のみギョーシェというデザイン。

これ、非常に美しいと思います。

普通に考えれば、裏スケでもなく、GMTもないこのモデル。

同じ価格であれば、ステンレスブレスレットのパシャ38mmGMTを買ったほうがお得感があると思います。

しかし、このGMT無しのモデルには、それよりも高級感があると思うのです。

つまり、内容から判断すると、

  • ブレスレット
  • GMT機能
  • というほうがお得。

    しかし、

  • YGベゼル
  • 革ベルト
  • 珍しい
  • というこちらのほうが高級感があると思うのです。

    ブレスレット+GMTモデルはオメガロレックスなどをすでに持っている人にとっては被ってしまう存在だと思います。

    それに対して革ベルトのパワーリザーブはかぶる時計があまり無さそうな存在。

    例えば革ベルトのパテックフィリップを持っている人だとしても、なんとなく「ハズシ」な気分となった場合、この時計はサラッとつけるのにうってつけだと思います。

    そしてこの時計、2013年との比較だけでなく2010年頃との比較でも大体25万円前後という感じ。

    よって、これだけ相場が変わらなければ、投資にはならなくとも、ちょっと違う味を味わうのには良い選択肢なのではないでしょうか。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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