2017年に「赤シードの復活」というインパクトで登場したシードゥエラーの126600。
中古相場で『レア』とされている、“古いモデルならでは要素”をロレックスが復活させることは稀にありますが、そういったときは『何周年記念』など力が入っているときだといえます。
しかしながら、そういった“復活要素”を持つモデルは、製品に込められた熱量とは逆に、中古相場での評価はそこまで高くないという事例があります。
例えば、ターノグラフ(2004年)やミルガウス(2007年)は、まさにこういった事例の1つだといえますが、中古相場での人気度(上昇率等)は他のロレックスと比べて高くない傾向があります(ありました、ともいえる)。
そしてまた、そういった“復活要素”を持つ、この126600もまた、これまでの中古相場における評価が他のスポーツモデルと比べて高くありません。
特に、2021年10月頃までは「2018年水準と同じ」といった状態だったわけですから、3年近く相場が変わってなかったということになります。
そして、変化しないという傾向は今でもあるといえ、この1年においても126600の相場はほとんど変わっていない状態であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年7月 の安値 |
2023年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
シードゥエラー 126600 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,814,000 | ¥1,798,000 | -16,000 | 99.12% |
126600は、デビュー時の新品実勢価格価格こそ、他のスポーツロレックスと比べて高かったものの、それから2021年まで“大きく変わらない”となったことにより、相対的な価格序列は“上の方”ではなくなっています。
ただ、2022年3月といった時期において、126600は上昇。その際、「デビュー以来、最も変動した」状態となったといえました。
しかしながら、その後は全体的な下落トレンドに伴って、126600も値下がり。とはいえ、他のスポーツモデルと比べると“歩幅な下落”といったところにとどまっていたわけです。
それが、ちょうど1年前、すなわち2022年7月の状態だったわけですが、それから今にかけて126600の相場はほぼ変わっていないという状態。
人気モデルの多くは、『2022年上半期に急上昇⇒その後下落』となった結果、現在では2021年秋水準以下ということがめずらしくありません。
それに対してこの126600は、1年前とほぼ同様という状態であるわけですから、今でも“歩幅な下落”にとどまっているということになるわけです。
126600は“値下がりしていない”という優秀さがある反面、スポーツロレックスといったキャラクターなのだから、もう少し値動きしても良いのでは、とも思います。