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現在相場考察

あのDブルーは値下がり中、ロレックス『シードゥエラー ディープシー』 116600

2016年9月25日更新
ロレックスのシードゥエラー116660について斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年7月の安値(ヤフオク)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥-240,330だった。

シードゥエラー Dブルー 116600についての考察(2016年9月)

2014年に発表されてからその希少さと特殊さ故にプレミア価格状態も当たり前だったシードゥエラーのDブルーダイヤルスポーツロレックスとしては初採用となるグラデーションダイヤルに緑文字で表記された「DEEPSEA」の文字という特殊さ。さらに極端に少ない流通からプレミア価格となるのは必然のこの時計。しかし、最近は値下がり傾向の模様です。

ロレックス シードゥエラー 116660¥1,458,000〜¥2,480,000(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年7月
の安値(ヤフオク)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
シードゥエラー
Dブルー
116600
中古 1年
2ヶ月
¥1,500,000 ¥1,259,670 -240,330 83.98%

これと同じく、普通のモデルとは違う特殊からデビュー当初は注目されながらも後に安値となったモデルとして記憶に新しいのはミルガウスのグリーンダイヤル。デビューした直後は150万円近いプレミア価格も当たり前でしたが、今では中古が60万円前後といった具合です。ガラスのフチが緑色に見えるという仕様は、どのモデルでも採用されていなかったがゆえに“レア感”として最初は注目されましたがその後はそこでの注目を集めていません。

それに比べてグラデーション+緑フォント採用というのは、もう少しインパクトがありそうな気もします。

デイデイトやデイトジャストでおなじみのグラデーションダイヤル(グラデーションの向きは違う)をスポロレに採用したいう点はなんだか新鮮な感じですし、緑フォントは、レアモデルの代名詞「赤サブ」を思い起こさせます。

とはいえ、赤サブを見て分かる通り、単に赤フォント採用というだけでも充分にレア感を感じることができるのがスポーツロレックスの世界。なので、グリーンガラスのミルガウスとDブルーとの間にはそんなに大きな差はないといってよいでしょう。

では、赤サブのようにレア仕様でも、なんでミルガウスやDブルーダイヤルが値下がり傾向なのかというと、単純に現行モデルだからだと思います。

つまり、誰もロレックスに注目されていなかった時期にひっそりと存在していたレア仕様なら、ありがたみが増しますし、さらにとっくの昔に生産終了となっているので需要>供給ともなりやすい。

しかし、現行モデルとしてレア仕様が存在している場合は、デビュー直後こそ注目されるものの、その後はその特殊仕様に慣れてしまうという現象が起こりうるのです。

ロレックスがこれらレア仕様の流通を少なくしたのは正解なのですが、それはデビューしてから日が浅い間にしか有効ではありません。よって、発表から3年程度の短期間で生産終了とならないと、この時計の値下がりは避けられなかったかもしれません。

ただ、今後これらレア仕様が生産終了された場合、すくなくとも新規の供給はなくなるわけですから、需要>供給というチャンスは依然として存在します。

ということで、これらレア仕様、生産終了されてから数年後にこそ値上がりのチャンスがあるのだと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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