腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

360万円台という様子、カラトラバ5296G-001

2023年8月3日更新
パテックフィリップのカラトラバ5296G-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年9月の安値と2023年8月の安値を比較し現在相場を考察。この1年11ヶ月での変動は¥342,500だった。

カラトラバ 5296G-001についての考察(2023年8月)

2000年代中盤に出たロレックス116世代が「変わり種」的な要素てんこ盛りだったのと同様、同じ時期に出たパテックフィリップにもそういった要素を見ることができます。

この5296G-001も変わり種的見た目が採用されたモデルだといえるのですが、パテックフィリップの場合、「実は過去モデルにあったデザインの復刻」という点があるのが粋なところ。

この5296G-001は、1930年代に存在したカラトラバの引用だといえます。

ただ、そうはいっても現行品として出ていた時期は「パテックフィリップらしくない」1本に見えてしまい、中古相場は比較的安価だったといえます。

しかし、2018年頃から5296G-001は評価されるようになり、そこから今にかけてじわじわと上昇。

そして、2021年には特に目立った変動を見せ、一気に高くなったといえます。

最初に5296G-001をお伝えした2017年8月時点では約194万円だったのが、2021年9月には328万円となっていたのです。

そんな5296G-001でありますが、現在水準はどうなっているかというと、約362万円という様子。

2021年9月水準に対して約34万円の上昇というように、しっかりと値動きしているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
パテック フィリップ PATEK PHILIPPE カラトラバ 5296G-001 中古 時計 メンズ

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年9月
の安値
2023年8月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
5296G-001
中古 1年
11ヶ月
¥3,280,000 ¥3,622,500 342,500 110.44%

近頃は、2022年に起こった急上昇後の下落によって、2021年9月水準割れというモデルが珍しくありません。

実際、ノーチラスの一部は、現在2021年春水準並といった様子が見られます。

しかし、同じパテックフィリップでも、カラトラバ5296G-001については、2021年9月水準との比較でも値上がり状態。また、その時期、この5296G-001は「前代未聞の急上昇」となっていため、そこからの上昇ということは、優秀だと思うわけです。

ただ、5296Gについては、この5296G-001だけが上昇しているわけではなく、5296G-010のほうも上昇中。

5296G-010は、往年のカラトラバらしい“シンプルなデザイン”が採用されていますが、現在相場は5296G-001よりも5296G-010のほうが高い状態となっています。

そういった意味で、5296G-001は「変わり種」的な要素が評価されているわけではなく、5296G全体が上昇していることに伴う値動きだといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。