長らく「下落もしない一方、値上がりもしない」という状態が続いていたIWC。
リーマンショック後の2010年前後という“全体的に安い時期”と、アベノミクスを経て“腕時計が全体的に高値更新”といった2021年頃までIWCの腕時計で値動きするモデルがあまりなかったといえます。
けれども、2022年からは値動きするIWCが続出。例えば、インヂュニアのIW322701は30万円台⇒60万円以上に変化し、メカニカルフリーガークロノのIW370607は30万円台前半⇒40万円台後半という変化を遂げています。
そしてそういったIWCの事例は増えているといえ、今回もまた、これまでのIWCからすると驚くほど高くなった事例をご紹介できる状態となっています。
さて、お伝えするのは、アクアタイマーのオートマチック2000 IW353804ですが、このモデルは、2020年3月時点で約30万円という水準でした。
実は、このIW353804、最初にお伝えした2017年7月時点では約26万円という水準だったため、2017年⇒2020年では“4万円の上昇”という様子がありました。
2017年⇒2020年での変動額が4万円というのは、ロレックスやオメガ等からすると「歩幅な動き」といえますが、当時のIWCとしては「かなり値動きしているほう」だったといえます。
しかし今、そんなIW353804は、約48万円という水準に変化。2020年3月水準と比較して、18万円近い値上がりとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年3月 の安値 |
2023年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
IWC
アクアタイマー オートマティック2000 IW353804 |
中古 | 3年 5ヶ月 |
¥304,000 | ¥483,780 | 179,780 | 159.14% |
2017年⇒2020年における変動額が4万円だったIW353804ですが、2020年⇒2023年でのそれはなんと約17万円。
明らかに変動額が変わっているといえるわけで、これもまた近頃のIWCらしい変化事例の1つだといえます。
IW353804は、リーマンショック後の安い時期である2009年5月時点では約23万円。その後アベノミクスを経てから、更に全体的に上昇した時期である、2017年水準でも約26万円だったわけです。
ロレックスやオメガ等の場合、リーマンショック後⇒アベノミクス以降という比較では「数十万円単位の値動き」が当たり前。そういった時期が多くのモデルにとっては転換点といえます。
しかし、このIW353804の場合は、2022年以降が転換点。長い沈黙を経て、IW353804はようやく値動きしたといえるのです。