クロノタイムにはいくつかの世代があり、それぞれ相場が異なります。
中でも高値なのが『ロレックスパーツ使用世代』といえるわけですが、その代表的な存在がこの79160です。
79160といっても、いくつかの文字盤ラインナップがあるわけですが、記事では銀文字盤(黒インダイヤル)をこれまで追ってきました。
2018年頃、クロノタイムの“安い方”は20万円台で購入可能だったのに対し、同じ頃、この79160は80万円台に達していたのです。
ちなみに、“安い方”のクロノタイムは、『非・ロレックスパーツ使用世代』。また、その中でも『アラビアインデックス』、『5連ブレスレット』、『カラフルな文字盤色』といった要素を持つモデルは特に安く、「ロレックスにある“要素”と遠くなるほど安価」という傾向が見られました。
しかし、そういったクロノタイムの相場は、今では大きく変化。かつて、「5連ブレスレットのカラフル文字盤」は20万円台で購入可能だったわけですが、2022年に大きく相場が上昇し、現在でも60万円以上という水準に位置しています。
その一方で、かつてから“相対的に高い価格帯”に位置した79160は、なかなか相場が変わらず。先のように、79160は2018年時点で80万円台に達していたわけですが、2022年時点でも80万円台というように、2018年水準と変わりなかったのです。
その結果、以前から高かった“ロレックスパーツ世代”と、2022年から急上昇した“非・ロレックスパーツ世代”との相場差が縮まったわけです。
そうなると、“ロレックスパーツ世代”にお得感を感じられるわけですが、2023年現在の相場はどうなっているかというと、90万円台に変化している様子があります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年5月 の安値 |
2023年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チュードル
クロノタイム銀文字盤 (黒インダイヤル) 79160 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥866,850 | ¥900,000 | 33,150 | 103.82% |
この79160銀文字盤(黒インダイヤル)は、2018年10月時点で約85万円という水準に達していたわけですが、2022年5月水準でも約86万円という状態でした。
2018年⇒2022年という期間では、人気モデルの多くが大きく変動しているため、79160が変わらなかったというのは、意外性が高かったといえます。
まして、同じクロノタイムでも『非・ロレックスパーツ世代』のカラフル文字盤が特に高くなった例があるわけですから、79160が値動きしていないというのは、更に「なぜ」という感覚になります。
そして今回、そんな79160が90万円台となったわけですが、これは、値動き自体は歩幅でも、数年ぶりの価格ステージ変化。この5年における79160相場からすると、大きな一歩というように感じます。