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現在相場考察

黒文字盤との“差”が縮まった、GMTマスター2 116719BLRO青文字盤

2023年9月25日更新
ロレックスのGMTマスター2116719BLROについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年1月の安値と2023年9月の安値を比較し現在相場を考察。この2年8ヶ月での変動は¥-182,000だった。

GMTマスター2 青文字盤 116719BLROについての考察(2023年9月)

GMTマスターシリーズといえば「青赤」がメインカラーだといえますが、2007年にSSが116世代に移行した時点で一旦廃止となった経緯があります。

そして、116世代に青赤が復活したのは2014年になってから。しかもその際、青赤が設定されたのは、WGの116719BLROのみでした。

その後、2018年には“SSの青赤”が久々に復活を遂げるわけですが、そうなるとWGモデルとの区別が付きづらくなります。

そのため、WGの116719BLRO2018年に青文字盤に変更されます。

しかし、その1年後、つまり2019年になると116719BLRO126世代へと交代。

結果的に、116719BLROの青文字盤は『1年のみのラインナップ』という超短命モデルになってしまったわけです。

「1年」というのは、ロレックスのモデルとしては異例ともいえるため、116719BLROの青文字盤相場は、「かなり高い」ポジションになりました。

2019年7月時点で116719BLROの黒文字盤は、約356万円だったわけですが、青文字盤ともなると約508万円。“黒対青文字盤”の相場差は150万円といった程度だったのです。

また、2019年7月頃におけるK18スポーツモデルの相場は116719BLRO黒文字盤に限らず、おおよそ350万円といった価格帯だったわけで、その時すでに500万円以上という状態だった116719BLRO青文字盤は、「抜きん出て高い存在」でした。

しかし今、そんな116719BLRO青文字盤のポジションは変化している様子。

2023年現在の相場はどうなっているかというと、約549万円。かつてほど、黒文字盤との“差”がなくなっている状態であります。

ロレックス GMTマスター2 116719BLRO¥4,728,000〜¥5,594,400(2024年11月20日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年1月
の安値
2023年9月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
青文字盤
116719BLRO
中古 2年
8ヶ月
¥5,680,000 ¥5,498,000 -182,000 96.80%

現在、116719BLRO黒文字盤は、約499万円がボトム価格といったところですが、それに対して青文字盤は約549万円。“黒対青文字盤”の差は50万円といったところであります。

2019年における“黒対青文字盤”の差は150万円程度もあったわけですから、だいぶ差が縮まったという印象になります。

また、2019年時点で116719BLRO青文字盤は、他のK18に対して圧倒的な差をつけていたわけですが、現在では他のK18スポーツモデル同様500万円台(500-599万円)といった範囲に収まっています。

さらに現在水準は、2021年1月よりも安値となっているわけで、他のスポーツロレックスの値下がり(2022年春の急上昇後の下落)とは異なり、本格的な値下がりといえる雰囲気があります。

そういった意味で116719BLRO青文字盤は、今、なんだか手が届きやすくなったように感じてしまいます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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