116世代といえば「他の世代にはない要素」が特徴的でありますが、その代表的な存在といえるのがターノグラフであります。
ターノグラフは、2004年に116世代の幕開けとして出たモデルであり、そういったこともあってか「116世代らしいイレギュラー要素」がてんこ盛り。ターノグラフには、通常版と日本限定モデルがありますが、通常版でもカレンダー部分のフォントが『赤』といったように、他世代のロレックスではご法度ともいえる要素が採用されているのです。
そして、興味深いのは、コンビとなるとそういった116世代らしいイレギュラー要素とは“別”の珍しい特徴が存在。
それが、「ピンクゴールドとステンレスのコンビ」という仕様であります。
ロレックスがピンク・ローズゴールド系K18をオイスター系のラインナップに採用し始めたのは2000年デビューのデイデイトからだといえますが、当初ピンクゴールドはデイデイトぐらいにしかなく、コンビモデルなどはありませんでした。
そして、2004年登場のこのターノグラフに「PGxSSコンビ」がラインナップされたわけですが、その時点ではピンク・ローズゴールド枠は「ピンクゴールド」だったのです。
それが2005年、ピンクゴールドは「エバーローズゴールド」に改められます。
ですから、PGコンビというターノグラフは、結果的にレアとなってしまったわけです。
それゆえ、この116261には、
というイレギュラー要素が存在。
イレギュラー要素がてんこ盛りのため、現行当時の印象としては、“やり過ぎ感”が否めませんでしたが、2020年代の今となっては、レア要素が満載の魅力あるモデルというように感じます。
実際、2018年頃までは“そこまで相場が変わらない”という傾向だったのが、2019年頃からは、なかなかな値上がり傾向に変化。デビューから時間が経って評価されるようになってきたといえます。
しかし、116261は2021年に下落。当時、値下がり傾向となるロレックスは少数派だったといえますが、116261は、2019年水準よりも安くなっていたのです。
そんな116261でありますが、現在水準はどうかというと、なんと約127万円。
2021年3月水準に対して約39万円の値上がり状態でありますが、こういった動きは、これまでお伝えした116261としては最も大きいといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2023年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
ターノグラフ 白文字盤 ジュビリーブレスレット 116261 |
中古 | 2年 6ヶ月 |
¥877,800 | ¥1,273,080 | 395,280 | 145.03% |
そして興味深いのは、116261の現在水準が2022年春頃と同水準といった状態である点です。
近頃といえば、2022年上半期に急上昇したモデルが下落した結果、2022年春水準よりも安値となっているケースが珍しくありません。
しかし、この116261は、2022年2月3月のボトム価格が121万円だった一方、現在のそれは約124万円。
かろうじてではありますが、現在水準は2022年春頃よりも高い状態であるわけで、過去最高値といえる様子でもあるのです。