2010年に新型となったサブマリーナデイト。ぱっと見た感じの見た目はそれまでの16610に似ていますがリファレンスはひと目で異なるとわかります。5桁リファレンスの頃だとリファレンスの末尾にアルファベットつくのは通称「緑サブ」の“LV”のイメージ。しかし、通常の黒文字盤にもなぜアルファベットが付くかというと、この頃よりベゼルの色を表すアルファベットがリファレンスの末尾に付くことになったのです。ということでLNとは「黒ベゼル」であることを表しているということ。
2010年ごろの16610の相場というと中古が30万円を切るぐらいの価格だったため、新品といえど約2倍もする新型に対して割高という印象を持った方も多いでしょう。しかし、その頃割高と思ったとしても買った人は正解でした。まして新品で買っても値上がりです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年9月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 116610LN |
新品 | 4年 1ヶ月 |
¥598,000 | ¥702,000 | 104,000 | 117.39% |
通常、新しく出たロレックスはデビューした頃が最も高い相場で、その後徐々に落ち着いてくるというのは時計ファンにとっては有名なことでしょう。
また、先の通り116600LNが出た当時の旧モデル16610の相場はこれの約半額だったため、新型になったら急に高くなった=デビューしたてで高いからそのうち安くなるだろうという思考になると思います。
しかし、その6年後の相場はどうかというと、デビューしたての新品価格より6年落ちの中古価格のほうが高いという現象。
これぞまさに、常識が覆ったという事例です。
また、値上がりしたのは116610LNだけでなく、旧モデルの16610も値上がり。実はその頃新型は高いから安い旧型を買おう、と思った方も正解だったのです。
サブマリーナデイトというと近所のドンキホーテでも売っている、電車に乗るとしている人を1人は見かける、という例が自然なように、かなり流通量が多い高級腕時計の代名詞。
これだけ流通量が多い時計の値上がりを誰が予測できたでしょうか。
ちなみに、ロレックスすべてが急激に値上がりしたというわけでもなく、ミルガウスのグリーンガラス116400GVなどは2010年8月と現在で似たような相場です。
サブマリーナの値上がりを作り出したのは、この116610LVのデビューが最も大きな理由でしょう。サブマリーナというロレックスの強いモデルの約20年ぶりのフルモデルチェンジは、過去現在モデルすべてを値上がりさせるほど強力なパワーだったのです。