サブマリーナには「赤サブ」や「青サブ」といった存在が80年代頃からありましたが、それ以外に「色+サブ」という存在はありませんでした。
赤サブというと文字盤上の「submariner」の文字が赤色であるがゆえに「赤サブ」。また、生産年は1960年代から70年台と通称アンティークに相当するモデルです。
それに対して「青サブ」は青ベゼル+青文字盤のカラーリングが特徴的なコンビのサブマリーナ。ちなみに金無垢でも同じ色仕様のモノが存在しますが、基本的に「青サブ」を示すのはコンビに対してです。以前よりこのカラーリングのコンビモデルは存在していましたが、基本的に「青サブ」と呼ばれるのは1989年に登場した16613に対してです。
そして、90年代後半から始まったロレックスブームの頃より「赤サブ」「青サブ」という名前が有名になるのですが、それから少し時が経ち腕時計ブームも落ち着いてきた2004年に登場したのがこの「緑サブ(グリーンサブ)」。
このグリーンサブ、単にベゼルが緑色というだけでなく、通常モデルの16610と比べて文字盤のバーインデックスが太めであるという差も存在。また、このモデルがベゼルの色を示すアルファベットをリファレンス末尾に着けた最初のモデルですが、この頃黒文字盤のほうに「LN」という表記はなく緑だけが「LV」という表記だったのです。
この時計、16610との差は上記の通り、ベゼルの色とバーインデックスの若干の違い。にも関わらず2004年に登場した際からかなり割高のモデルだったのです。
そして割高の割には非常に人気が高く、ずっと他のモデルに対して「高い」状態をキープしています。
2012年9月の安値は約47万円。この頃、より高級なコンビモデル、「青サブ」の安値が40万円程度だったので、いかにグリーンサブが割高かが分かるでしょう。
しかし、割高でもこの通り、30万円近い値上がりをしたのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年9月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ 16610LV |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥471,870 | ¥760,000 | 288,130 | 161.06% |
この16610LNはグリーンサブの初代モデルで、現在では文字盤までが緑の新型116610LVにモデルチェンジされていますが、年式によっては6桁リファレンスの新型より高いのがこの5桁リファレンスの初代モデルなのです。
これ、年式によって細かい仕様違いがあり、特に初期に出たモデルは人気が高い模様です。
通常、スポーツロレックスの場合、初期モデルより新しいモデルのほうが人気があるのが普通。特にルーレット仕様となったM番以降のモデルはそれ以前より高い傾向なのですが、グリーンサブの場合、最も高いのは2004年に出た初期モデル。
前ページの76万円という個体は比較的新しいものですが、それより2004年のモノはだいぶ高い相場です。
通称、ファット4、ビッグスイスと呼ばれる仕様のF番品が最も価値があるとされるグリーンサブのレアモデル。
また、同じグリーンサブでも、ベゼルの緑色が
- 通常の緑
- ライムグリーン
と2種類存在し、そういう細かい仕様違いがこの16610LVの高値を支える要因となっています。
デイトナなどにも共通しますが、こういう細かい仕様違いの存在は非常に面白く、価値が付きやすい傾向です。