従来、「ラジオミール」というシリーズは、パネライ(リシュモン後)において“最上級”という役割を担っていました。
しかし、2005年にラジオミールベースが登場したことをもって、「ルミノールと同等」といったポジションに変化し、今に至ります。
そして、そのラジオミールベースが、このPAM00210であるわけですが、前回この時計をお伝えしたのは2016年8月。その際の中古相場は、約38万円といった状態でした。
当時、同じ世代のルミノールベース(PAM00112)も約38万円という水準だったため、ルミノールもラジオミールも「ベースの相場は同じ」だったわけです。
そして、その後は、両者とも長らく相場が変わらない、という状態も同じ。おおよそ、2016年冬から2022年春頃まで38万円程度といった水準が続いていたといえます。
さて、パネライといえば、近頃、この210番のような「オーソドックスなモデル」が値動きしているケースが目立っており、「2016年頃よりも安値」という状態だったルミノールマリーナ(3番など)が値上がりするケースも出ています。
では、PAM00210はどうかというと、やはりこちらも上昇傾向。現在水準は約49万円となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値 |
2023年10月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00210 |
中古 | 7年 2ヶ月 |
¥386,640 | ¥492,800 | 106,160 | 127.46% |
PAM00210は、リーマンショック前の2007年水準が約36万円、リーマンショック後の2009年11月水準が約27万円となっていた経緯があります。
アベノミクス後に、約38万円という水準に戻ったわけですが、2016年冬から2022年春まで“長らく変化なし”という状態でした。
ですから、今回の変化は、久々の値動きであると同時に、過去最高値更新といった規模。PAM00210の値動きとしては、歴史に残るものだと思います。