2004年頃まで、ラジオミールは『最上級モデル』という立ち位置でしたが、その時期、ラジオミールのクロノグラフは高嶺の花といった印象がありました。
その頃のラジオミールに設定されていたクロノグラフモデルは、“デットストックムーブメントを搭載した限定モデル”といったスペシャル版しかなく、見た目の格好良さと同時に、なかなか手が届かないという雲上感があったわけです。
しかし、2005年からラジオミールは“ルミノールと同様”といった位置づけに変化。
その結果、通常モデルといったキャラクターのクロノグラフがラジオミールにも追加され、“ラジオミールのクロノグラフモデル”は手が届く存在となったわけです。
さて、ラジオミールにおいて、クロノグラフの通常モデルが出たのは2007年からだといえますが、その際登場したのがこのPAM00288であります。
なお、これまで記事でお伝えしたPAM00288相場は以下のとおり。
リーマンショック後の2010年と2018年末の中古相場を比較してもほぼ変わらなかったわけですから、“手が届きすぎる状態”といえたかもしれません。
さて、近頃のパネライ中古相場といえば、「オーソドックスなモデル(非・限定パネライ)が上昇している」という傾向がありますが、そうなるとこの288番の相場にも変化が生じているかもしれません。
では、その答えはどうかというと、やはり値上がりしている様子。
現在、PAM00288は約82万円となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年11月 の安値 |
2023年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00288 |
中古 | 5年 0ヶ月 |
¥528,000 | ¥827,090 | 299,090 | 156.65% |
先のように、PAM00288は2010年から長らく50万円前後という水準に位置していましたが、現在では、80万円台に変化したわけです。
前回、このPAM00288をお伝えしたのはちょうど5年前でありますが、現在水準はその頃と比較して、30万円近い値上がり状態。
この288番の例からも、やはり近頃のパネライ相場は上昇傾向にあるのだと感じます。